調査結果から見る、日本の秋の季節感の変化とは？

日本の秋の季節感、その実態を探る

近年、地球温暖化の影響により、日本の気候は変わってきています。特に注目されているのが、四季が減少し、夏と冬の二季に移行しているという現象です。株式会社oneが実施した「秋に関する意識・実態調査」をもとに、その現実を詳しく見ていきましょう。

調査の概要

調査は全国の10代から60代の男女1,000名を対象に行われ、WEBアンケート形式で実施されました。この調査を通じて、日本人が「秋」をどのように感じ、どのような行動をしているのかを探ります。

四季から二季への変遷

調査結果の中で特に注目すべきは、日本の四季が「二季」となっていると感じる人が86.8％に達したことです。「秋を感じるのは何月か」と聞かれた際、最も多かった回答は「10月」で、47.7％がこの月に秋の到来を認識しています。一方、9月に秋を感じると答えた人はわずか7.5％。これにより、昔から秋とされてきた9月が、今では依然として夏と捉えられている実情が明らかになりました。

また、7.1％の人々が「秋を感じる時期はほとんどない」と答えており、季節感の喪失が進行していることを示しています。もはや秋は短い期間と化しているのかもしれません。

季節を楽しむ行動の減少

「○○の秋」として知られる様々な行動、例えば「食欲の秋」に関しても、62.1％の人々が意識的に行動していないことが判明しました。今年、秋を感じる行動を意識して実践した人は、たったの2割未満。特に人気の高い「食欲の秋」でさえ、28.7％にとどまっています。

これに関連して、他の「○○の秋」も調査されていますが、いずれも2割未満の低い実施率であることが分かりました。例えば、「ファッションの秋」が15.8％、「読書の秋」が11.0％という具合です。これらの結果は、季節を楽しむ余裕が少なくなってきている現代の日本を示しています。

秋のレジャーとも夏の影響

また、秋冬に予定しているレジャーのアンケートでは「日帰り旅行」が20.9％を占めており、多くの人々がかつての夏のイベントを秋に楽しむ傾向が見られます。バーベキューやキャンプといった夏のアクティビティが9月〜11月にも行われていることから、季節感が薄れてきていることの現れかもしれません。

ハロウィンパーティーの参加動向

さらに、ハロウィンに関する調査も興味深い結果を示しています。若い世代の中でハロウィンイベントに参加した経験のある人がいる一方で、参加しなくなった理由として「人混みが苦手」と答える人が36.4％を占めています。ライフステージや年齢的な理由も影響しているようで、若い世代が楽しんでいたイベントが次第に参加しづらいものと認識されている現状もあります。