五月病がもたらす影響と退職の検討
近年、毎年恒例となっている「五月病」。多くの会社員がこの時期に心身の不調を訴え、その影響は業務にも及ぶことが明らかになっています。この度、一般社団法人徳志会が実施した調査によって、五月病の実態と企業内での影響について具体的なデータが集まりました。本記事ではその結果を詳細にご紹介します。
五月病とは?
「五月病」は、ゴールデンウィーク明けの5月に発症することが多い心身の不調のことを指します。仕事が始まる気持ちに切り替えられず、抑うつ状態ややる気の低下を感じる方が後を絶ちません。この症状は、ストレスや新年度の慌ただしさに起因することが多く、無視できない問題として多くの人々が抱えています。
調査概要
この調査は、2025年4月1日から20日間にわたり、全国の社会人を対象に行われました。結果は以下の通りです。
- - 対象者: 全国の社会人(有効回答数:400)
- - 調査方法: インターネット調査
五月病の認知と影響
調査の結果、約60%の社会人がこれまでに五月病を経験していることが判明しました。さらに、経験した人の中では、毎年この時期に悩まされるという人が16%に達しています。これは、仕事への影響が深刻な問題であることを示しています。
仕事への影響
約70%の回答者が、五月病が自身の仕事の遂行に影響を与えたと答え、その主な症状としては「仕事のやる気が出ない」や「朝起きられない」といった内容が挙げられました。特に仕事のモチベーションの低下が多くの人に見られる共通の症状であり、これが続くことが精神的な疲労感を生じさせる原因となります。
加えて、約3割の方が五月病の影響で退職を考えたことがあると回答しており、長期間の影響が懸念されます。このことから、五月病は単なる一時的な心の不調ではなく、深刻に職業生活へと影響を及ぼすことが確認されました。
メンタルヘルスの重要性
五月病は放置すると深刻なメンタルヘルスの問題に発展することがあります。自分自身の心の状態を見つめ直し、早めの対策を講じることが求められます。心療内科やメンタルヘルスクリニックでのカウンセリングを受けることも一つの手段です。心の不調を軽視せず、専門家の助けを借りることで、早期回復が期待できます。
企業の取り組み
企業もこの問題に積極的に取り組む必要があります。5月の時期には社員の心の変化に気を配り、適切なサポートやメンタルヘルスケアを提供することが求められます。事前に不調を把握し、早めに対策を講じることで、社員の退職リスクを低減できるでしょう。
まとめ
5月は多くの社会人にとって心身の健康が脅かされがちな月です。一般社団法人徳志会による調査結果を受け、社員のメンタルヘルスを守るためにも、個人と企業両方が協力して取り組むことが重要です。自身の心の健康を守るためにも、必要なサポートを受けることが求められています。