子どもを守るための新たなマーク制定とその意義
こども家庭庁は、2026年の12月25日に施行予定の「こども性暴力防止法」に基づき、新たに二つのマークを制定しました。このマークは、国の認定を受けた事業者に表示される「認定事業者マーク」と、学校や認可保育所が使う「法定事業者マーク」です。これにより、子どもやその保護者が安心して教育や保育のサービスを受けられる環境が整えられます。
マークの背景と目的
今回のマークは、教育・保育の場だけでなく、学習塾やスポーツクラブ、放課後児童クラブなどの民間事業者が子どもを性暴力から守るために行っている取り組みを示すために制定されました。このマークを見かけることで、保護者は子どもを過ごさせる場が安全なものであることを確認でき、子ども自身も安全な環境で活動できることを実感するでしょう。
マークのモチーフには、善意を持ってこどもたちを見守るフクロウが採用され、「こまもろう」という名前が付けられています。大きな目を持つフクロウは、こどもたちをしっかりと見守り、心と身体を守ろうとする象徴です。
デザインに関する工夫
マークのデザインは、幼い子どもたちにも親しみやすいように工夫されています。オレンジ色を基調とし、青やピンクを背景に用いることで視認性を高め、多くの場面で目に触れやすくなっています。これにより、こどもたちが自らマークを認識し、安心を感じることができる環境を作り出すことが目指されています。
また、マークのデザインにあたっては、「こども若者★いけんぷらす」の取り組みを通じて、子どもたち自身の意見が汲み取られる場も設けられました。実際に行われたヒアリングでは「明るく安心できる色が良い」などの意見が寄せられ、その成果がデザインに反映されています。
法律施行後の制度
2026年から施行される「こども性暴力防止法」では、学校や認可保育所だけでなく、学習塾や民間のスポーツクラブも性暴力を防ぐための様々な取り組みを求められます。これには、従事者の性犯罪前科の確認や、相談窓口の設置、被害児童の支援などが含まれます。こうした取り組みにもとづき、国が認定を行った事業者は、こまもろうマークを表示できることになります。
このマークを通じて、地域全体で子どもを守る意識が高まることが期待されます。保護者や地域社会が協力し合い、子どもたちの安心を考え、行動できる社会の実現に向かっていくことが重要です。
大臣のメッセージ
こども家庭庁の黄川田大臣は、「こどもを性暴力から守ることは家庭や教育現場だけでは難しい。我々の社会全体が理解し協力し合う必要がある。」と述べています。すべての関係者が意識を持ち、共に行動することがこどもの未来を守るために必要です。このマークを通じて、一人一人が「子供たちの安心」を考え、積極的に行動していく社会の実現を夢見ています。