音のバリアフリーを実現する「ミライスピーカー」
埼玉での映画上映会において、音のバリアフリーを実現する取り組みが大きな注目を集めています。特に、2019年2月27日に行われた映画『フォロー・ミー』の上映会後に行われたトークショーでは、この新しい技術が導入されました。この上映会は、地域に密着した映画イベントを数多く開催している映画埼玉ネットワークが主催しました。
周防正行監督によるトークショー
当日のトークショーには、『Shall we ダンス?』の周防正行監督が登壇し、映画に対する思いや制作の裏話を語りました。この講演は、観客にとって非常に魅力的なものでしたが、参加者の多くが高齢者であったことから、聴こえやすさが課題となりました。そこで、試験的に「ミライスピーカー・モビィ」の導入が決定されたのです。
ミライスピーカー・モビィの効果
「ミライスピーカー・モビィ」とは、サウンドファンが開発した特殊なスピーカーで、音の伝わり方に工夫を凝らしています。このスピーカーは、聴覚に不安がある方でも、映画やトークショーの内容を分かりやすく楽しむことができるよう設計されています。実際にトークショーに参加した方々へのアンケートでは、85%以上の方が「非常によく聞こえた」または「よく聞こえた」と回答しました。これは、ミライスピーカーの効果が確かにあったことを示す結果です。
音のバリアフリーの重要性
音のバリアフリーの実現は、高齢者や耳が聞こえにくい方々にとって、大きな意味を持ちます。映画館やイベントでの体験をより良いものにするためには、技術的な工夫だけでなく、地域社会の理解と協力も不可欠です。今後も、サウンドファンは「言葉が伝わる」スピーカーの開発を進め、より多くの人々が娯楽を楽しめる環境を提供することを目指しています。
この取り組みは、映画を楽しむすべての人々にとって、心温まる成果となりました。音のバリアフリーを実現することで、より多くの人が映画という素晴らしい体験を享受できるようになることを願っています。
画像提供:NPO法人埼玉映画ネットワーク
さらなる展望
映画埼玉ネットワークは、今後もこのような取り組みを積極的に行い、地域に根ざした文化活動を推進していくと共に、音のバリアフリーをはじめとする新しい技術の導入にも力を入れていく方針です。今後のイベントにもご注目ください。