白川村と渡辺酒造店が連携、地域活性化を目指す酒蔵プロジェクト初公開
白川村と渡辺酒造店が乗り出した新プロジェクト
日本の美しい村、白川村が新たな形で活性化を目指しています。2023年に観光地としての知名度が高まった白川村は、地元の特産品である日本酒を中心に、地域の魅力を引き出す新しいプロジェクトを始動します。白川村の魅力と、世界遺産を守るための挑戦を紹介します。
世界遺産・白川村の現状
岐阜県の白川村は、合掌造りの茅葺き屋根で知られ、1995年に世界遺産に認定されました。その美しい景観は多くの観光客を引き寄せ、年間約200万人以上が訪れる人気スポットとなっています。しかし、観光の利点が必ずしも地域経済に好影響をもたらすわけではありません。
白川村の主な産業は農業や畜産業であり、宿泊業や観光関連の製品を生産するビジネスが不足しているのが現状です。観光客が増える一方で、高いコストを負担できず、経済的な負担が村を圧迫しています。さらに、村の人口はピーク時の1万人から1,500人を下回り、村に戻りたいと考える子どもたちも半数以下に減少しています。このままでは、村の存続に危機感が漂っています。
新しい酒蔵プロジェクト『白川村の蔵』
この危機的状況を打破するために、白川村の成原茂村長と渡辺酒造店の渡邉久憲社長がタッグを組み、『白川村の蔵』というプロジェクトを発表しました。2026年には地元の酒米を活用した新しい酒蔵が誕生します。
質の高い酒米の確保
この新しい酒蔵では、白川村産の酒米である山田錦を「日本最高値」で買い取ることが決まっています。これにより、地元の農家は安定した収入を得られるようになり、農業の振興にも貢献します。
地域雇用の創出
新たに設立される酒蔵では、地元の人々を中心に雇用を生み出す計画が進んでいます。村に住みたい人々に仕事を提供し、若い世代が村に戻るきっかけを作ることが目的です。多くは未経験者を雇い入れる方針で、酒造りの技術を習得する機会を提供します。
村民とともに作り上げるビジョン
このプロジェクトは単なる酒蔵建設にとどまらず、村民と共に働き、村の未来を考えるものです。長期間にわたる話し合いを経て、村の課題を洗い出し、目指すべき姿を描く過程が大切にされてきました。
『ひと・ちいきEXPO』での初公開
2023年12月5日、6日に東京で開催される『ひと・ちいきEXPO』において、このプロジェクトについての詳細が初めて公開されます。成原村長と渡邉社長によるトークセッションも予定されており、多くの人にこの取り組みを知ってもらうチャンスとなっています。また、ブースでは新たな酒蔵で働く「地域おこし協力隊」の募集も行われる予定です。
まとめ
白川村が誇る酒蔵は、地域の活性化の核となることが期待されています。日本酒の文化を支え、村民が長く住み続けたくなる未来を作り出すために、『白川村の蔵』プロジェクトは新たな出発を迎えます。未来に向けた挑戦が、白川村に新たな希望をもたらすことを願っています。
会社情報
- 会社名
-
有限会社渡辺酒造店
- 住所
- 岐阜県飛騨市古川町壱之町7-7
- 電話番号
-
0577-73-2347