次世代空モビリティ向けの空域監視システム開発が始動
日本気象株式会社が、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)による「航空イノベーションチャレンジ」に選ばれ、次世代空モビリティの安全な運航を支える空域監視システムの開発に取り組むことになりました。このプロジェクトは、様々な気象条件に対応できるよう、リモートセンシング技術を駆使して低高度の空域を詳細に監視するインフラの構築を目指します。
背景と目的
次世代空モビリティ、特に空飛ぶクルマや物流ドローンは、従来の航空機とは異なり、低い高度での飛行が必須です。一方で、これらの新たな運輸手段は、地形や気象の影響を受けやすく、安全に運航するためには高精度な気象予測が不可欠です。特に都市部や山間の複雑な地形では、現在の気象観測網が十分に機能していないため、新たな観測技術とシステムが求められています。
本研究では、ドップラーライダーや気象観測ドローンを用いて、高精度な気象予測の実現を目指しながら、空域監視システムの構築に向けた取り組みを進めます。このシステムにより、空モビリティの運航が一層安全で安心なものになることが期待されます。
研究の主な内容
本研究プロジェクトは「リモートセンシング装置と気象観測ドローンによる次世代空モビリティ安全航行のための空域監視システムの開発と気象予報高精度化」と題されています。リモートセンシング技術を活用することで、これまで難しかった低高度エリアの気象データを収集し、より精度の高い予測情報を元に空モビリティの運行をサポートします。
また、大阪市内での関西万博においては、ドップラーライダーを導入し、空飛ぶクルマやドローンショーの運航を支援する事例も進行中です。これにより、新たな移動手段の商業化も視野に入ります。
JAXA 航空イノベーションチャレンジについて
このプロジェクトは「航空イノベーションチャレンジ」と言うJAXAのプログラムのひとつで、革新的な航空関連の研究開発テーマが広く公募されています。日本気象の研究テーマは2024年度の実現可能性調査を経て、今回の共同研究フェーズへと進展しました。この取り組みは、社会実装が高い可能性を持つ案件として期待されており、安全な空の移動社会を実現する鍵となるでしょう。
日本気象の取り組み
日本気象株式会社は、長年にわたり気象に関する様々な知見を活かし、天気予報、防災、環境、データサイエンス等の分野で幅広く事業を展開しています。同社は空モビリティの普及に向けた研究や、最新の観測機器を通じた気象調査・情報提供を行っており、安全で快適な空の移動を実現するための新技術の開発に力を注いでいます。
本社は大阪に構えており、気象調査の分野でも多くの実績を持っています。日本気象は、持続可能な航空社会の実現に向けて、引き続き新たな技術とサービスの提供に努めていく所存です。
会社概要
- - 会社名: 日本気象株式会社
- - 所在地: 大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪タワーA 29F
- - 代表者: 代表取締役 鈴木 正徳
- - URL: 日本気象株式会社