子育て家庭支援の新たな取り組み
東京・足立区では、10月1日より新しい子育て支援施策がスタートしました。その目的は、訪問型支援とデジタル技術を駆使して、全ての子どもと保護者が抱える悩みを軽減し、安心して子育てができる環境を整えることです。
背景
足立区では、昨年度行われた「子ども・子育て支援に関するニーズ調査」の結果から、約7%の保護者が「子育ての相談ができる人がいない」と感じていることがわかりました。また、60.5%の保護者が「子育てに関する情報が得やすいとは思わない」と回答。これらの結果を受け、足立区は子育て家庭へのサポートをより強化する必要性を感じ、訪問型とデジタルな取り組みを開始しました。
子育て家庭訪問事業の詳細
この新施策では、生後5か月から1歳4か月までのお子さんを持つ約4,000世帯を対象に「子育て家庭訪問事業」が実施されます。訪問頻度は1〜2か月に1回で、最大10回の訪問が行われ、各家庭の子育てに関する不安や悩みを聞きながら、区内の子育てサービスを紹介します。
訪問の際には、毎回25種類の中からお気に入りの絵本を1冊プレゼント。また、育児に役立つ情報やサービスをしっかりと提供し、早い段階からの読書習慣の形成にも力を入れています。これは東京23区内初の試みで、乳幼児期から絵本に親しむことで、子どもたちのレジリエンスが高まることを期待しています。
子育て支援アプリ「足立区おやこ手帳」
さらに、足立区では子育て支援アプリ「足立区おやこ手帳」の配信も開始しました。このアプリは、妊娠期から子育て期までの全ての世帯が対象で、プッシュ通知を通して、地域の「子育てサロン」やイベント情報を提供します。また、子どもたちの予防接種スケジュールを管理する機能も搭載されており、忙しい日常の中で忘れがちな予防接種も安心して行えるように配慮されています。
アプリは無料で利用可能ですが、通信費は自己負担となります。これらの新しい取り組みによって、さまざまな情報を得やすい環境を整え、地域全体で子育て家庭を支援する体制を確立していきます。
まとめ
足立区の新しい子育て支援施策は、訪問型とデジタルによる切れ目のない支援を提供することを目指しています。これにより、すべての家庭が安心して子育てができる環境が実現し、子どもたちの夢を育む基盤が作られることを期待しています。子育ての悩みを抱える方々にとって、この施策が大きな助けとなることでしょう。