トークンを活用した特別な日本酒体験
合同会社SAKEXとTIS株式会社が、米鶴酒造の日本酒を利用した新たな特別体験を発表しました。この試みは、トークンと呼ばれるデジタル資産を活用したもので、2024年9月24日から実施されます。実施の目的は、日本酒の新たな流通経路を作り、消費者との継続的な関係構築を目指すことです。
トークン化による新しいブランディング
今回の実験では、トークン活用型ブランディング支援サービスを通じて、販売される日本酒と特別体験がトークン化されます。これにより、購入者は自宅で酒を味わった後に、特別な体験に参加できるチケットを得ることができます。トークンを手に入れた消費者は、米鶴酒造の社長とのディナーなど、貴重な体験に挑戦できるのです。
また、このトークンは購入者との継続的な関係を築く鍵ともなります。参加者にはファン証明トークンが発行され、これを持つことで地域特典やコミュニティに参加できるという新しい形の交流が生まれるのです。
日本酒の現状と課題
近年、国内の日本酒の出荷量は減少しています。1973年の170万キロリットルから2023年には39万キロリットルにまで落ち込んでいます。この背景には若者の飲酒離れや他のアルコール飲料との競争があるため、酒蔵の数も減少しています。しかし、日本酒の品質は世界的に評価されており、海外市場では根強い人気を誇ります。
このため、SAKEXとTISは、商品や体験のトークン化を通じて新たな流通の形を提案します。特に、モノのトークン化の市場は今後急成長が予測されており、2030年までに16兆ドル規模に達する可能性があります。これによって、日本酒の魅力を再発見し、消費者との距離を縮めることが期待されています。
特別体験の詳細
実証実験では、米鶴酒造の社長と共に、日本酒の魅力を語りながら、初しぼりの特別酒と山形県の食材を使った特別ディナーを楽しむことができます。販売は2024年の9月24日から始まり、体験は限られた日程で行われるため、早めの申し込みが必要です。定員は先着40名で、販売価格は30,000円(税込)となっています。
実施期間
- - 販売期間: 2024年9月24日(火)〜11月15日(金)
- - 特別体験開催日: 2024年11月16日、30日、12月7日、14日
販売方法
1. SAKEXのサイトで日本酒と特別体験トークンを購入
2. 購入後、特別体験トークンが発行される
3. 自宅で日本酒を受取
4. 体験会場でトークンを提示し、体験後にはファン証明トークンが受け取れる
今後の展望
この実証実験を通じて、SAKEXは日本酒の特別体験トークンの本格的な展開を目指します。また、その他の伝統工芸品への展開や、地域とのさらなる関係構築を進めていく予定です。ファン証明トークンを持つことで地域特典を受けられるシステムも計画しており、地域の活性化にも貢献していくことでしょう。
今後の日本酒と地域の未来に期待が寄せられます。