地元小学生が体験した新たな学び
2023年11月21日と22日、茨城県つくば市にある株式会社奥村組の技術研究所で、地元小学生の特別な見学体験が実施されました。大穂学園つくば市立前野小学校と豊里学園つくば市立今鹿島小学校の5年生たちがそれぞれ22名ずつ参加し、建設業をテーマにした充実した内容が用意されました。これは「土木の日」(11月18日)に合わせたイベントで、毎年この時期に行われています。
建設業の社会的重要性
参加した子どもたちは、建設業が持つ社会的使命や、身近な「土木」や「建築」の仕事についての理解を深めることができました。奥村組の社員たちは、業務効率化や生産性向上に向けた技術開発の重要性を丁寧に説明し、未来に向けた期待感を育むことを目的としています。
見学内容のハイライト
見学会では、屋外実験ヤードにおいて「山岳トンネルにおける覆工コンクリートの自動打設システム」の大規模施工実験で作られたトンネルを見学しました。これにより、土木のスケールの大きさを実感し、建設業が抱える担い手不足の問題にも触れられました。特に省力化や省人化を目指すこの技術は、トンネル工事現場で働く人々の負担を軽減する取り組みとなっています。
さらに、材料実験棟では、プレキャストPC床版の実物大模型を使用した体験学習も行われました。子どもたちは、Zスパイラル工法と一般的な工法での鉄筋の挿入作業を実際に体験し、技術が施工性を大きく向上させることを実感しました。これに加えて、コンクリートの強度試験が行われ、工事現場で使われる材料の性質が説明されました。
モノづくりの楽しみ
参加者は、練ったばかりのコンクリートを使った植木鉢作りにも挑戦しました。自分たちの思い描く形を作ることで、モノづくりの楽しさを味わい、固まることで強度が増すコンクリートの特性に触れる貴重な機会となりました。
科学的な体験
室内環境実験棟では、構造物と気流の関係を学ぶセッションが開催されました。スモーク入りの空気砲を使いながら、空気の流れや空気抵抗について楽しく実験することで、科学的な視点を養うことができました。子どもたちは興味津々で、一つ一つの実験に取り組んでいました。
未来への期待
今回の見学を通じて、子どもたちが将来、建設業を目指すきっかけに繋がることが期待されます。彼らが新たな職業の可能性に感動し、夢を膨らませる機会を持てたことは、まさに社会的意義のある活動です。奥村組は、地域と共に未来を築く人材育成に力を入れ、持続可能な社会を目指してまいります。