財産相続の親子調査
2013-07-26 17:00:05
親子間の財産相続に関する意識調査の結果まとめ
親子間の財産相続に関する意識調査の結果まとめ
最近、旭化成ホームズ株式会社が実施した「親と子の財産相続に関する意識調査」が注目を集めています。この調査では、親子ともに財産相続についての具体的な検討を行っている割合が1割未満という衝撃的な結果が示されました。ここでは、調査の背景や主な結果について詳しく解説します。
Ⅰ.調査の背景
相続税改正が進む中、家族間の財産相続に対する意識が高まっています。2011年度の税制改正では相続税の課税強化が示され、2014年4月以降の消費税率引き上げによる影響も懸念されています。これに伴い、旭化成ホームズは、財産相続の対策を將来的に検討する親世代と子世代を対象に意識調査を行いました。
Ⅱ.主な調査結果
1)具体的な検討は親子共に1割未満
調査結果によると、財産相続の方法について「具体的に検討している」という回答は、親世代で8.7%、子世代で7.0%にとどまりました。お互いに話し合う機会も少なく、多くの家庭でこの重要なテーマについてまだ深く話し合われていない実情が浮き彫りになっています。
2)子世代の相続不安が顕著
財産相続についての不安を聞いたところ、親世代が35.4%なのに対し、子世代はなんと65.2%が不安を感じていると回答しました。この結果から、子世代は親世代に比べて相続に対する知識が不足しており、そのための不安を抱えていることが分かります。
3)遺言書作成と生前贈与が上位
親子双方が「検討している」とする財産相続の方法としては、「遺言書作成」と「生前贈与」が挙げられ、この結果は親世代・子世代共通のものでした。
4)同居を希望する子世代
親子が同居することに関しては、子世代がより積極的な姿勢を見せています。親世代で24.8%が「家を建て替えず同居する」と回答したのに対し、子世代は45.6%に達しました。
5)専門家への相談は少数派
財産相続について相談したことがあるのは親世代78.9%、子世代74.7%と、いずれも約7割以上が専門家に相談していないという結果が示されました。
6)家族間での話し合いの実態
財産相続の話し合いを家族で行っていると答えたのは、親世代24.9%、子世代18.0%という結果でした。これもまた、重要なテーマが話し合われる機会が少ないことを示しています。
7)相続税に対する無知
相続税に関する主要項目について「知らない」と答えた人が、親世代で54.1%、子世代で68.6%に上り、特に子世代の認識の低さが浮き彫りになりました。
8)親の財産は高額
調査では、親世代が所有する財産の平均評価額が3047.6万円と判明し、金融資産を加えた総額では4743.3万円でした。
Ⅲ.まとめ
この調査から財産相続に関連する家族間の意識の差や、重要なテーマが十分に話し合われていない現状が浮き彫りになりました。有意義な話し合いが促進されることで、親子間のコミュニケーションが深まり、より良い相続対策が構築されることが期待されます。
7月28日の「親子の日」を迎えるにあたり、家族間での相続についての話し合いを進める良い機会となりそうです。
会社情報
- 会社名
-
旭化成ホームズ株式会社
- 住所
- 東京都新宿区西新宿1-24-1 エステック情報ビル
- 電話番号
-
03-3344-7111