ACTUSがMicoCloudを活用しECサイト利用促進に成功
株式会社アクタスは、LINEマーケティングプラットフォーム「MicoCloud」を活用することで、オンラインでの消費者との接点を増やし、ECサイトの利用促進に寄与していることを発表しました。特に、LINEを通じたEC購買金額は前年比で11倍に達し、注目を集めています。
導入の背景と目的
リテール業界において、ネイティブアプリが顧客との重要な接点となっていますが、消費者にとってアプリのダウンロードはハードルとなることが多いです。LINEヤフーの調査によると、店舗でアプリのダウンロードを促された際、約7割のユーザーがこれを拒否した経験があるとのことです。このような状況下、ACTUSでは特に生活雑貨などを購入するライトユーザーのアプリ会員登録率が低く、全体の約2割に留まっていました。残りの8割のユーザーとは継続的なコミュニケーションが取れない状態でした。
この課題を解決するために、アクタスは顧客生涯価値(LTV)の最大化を目指し、特にアプリ登録率が低いライトユーザーへ向けたCRM戦略としてLINE公式アカウントの利用を決定しました。MicoCloudの導入はその一環として進められました。
MicoCloud導入後の成果
MicoCloudを導入した後、LINE経由のEC購買金額は前年比11倍に増加し、ECサイトへのセッション数も4倍に達しました。中でも「カゴ落ち配信」の施策が功を奏し、ECサイトでカートに商品を入れたものの購入に至らなかった顧客へLINEメッセージでリマインドを行った結果、カゴ落ちによる売上は全体の2割以上に上るという成果を上げました。
顧客接点の拡大
ACTUSのLINE公式アカウントは開設から約1年半で友だち数が約4万人に達しました。登録経路は店頭とECサイトがほぼ半々ですが、特にライトユーザーとの情報接点を確保し、日々のメッセージ配信を通じてエンゲージメントを高めています。今後は、セール情報を提供することで、ECサイトへの訪問リーチを拡大する基盤ができました。
リッチメニューによる顧客体験の向上
LINE経由での購買の約5割はリッチメニューからの流入であるため、ACTUSはリッチメニュー内に「オンラインショップ」ボタンを設置し、ユーザーが容易にECサイトにアクセスできるようにしています。また、定期配信前にリッチメニューの商品画像を変更することで、新しい印象を与え、顧客が定期的にLINEトークを開くよう促しています。さらに、キャンペーン中は「クーポン」ボタンを設置し、いつでも利用できるような環境を整えることで、顧客体験を向上しています。
今後の展望
株式会社アクタス マーケティングチームの広野氏によれば、今後はOMO(Online Merges with Offline)の推進とCDP(顧客データプラットフォーム)構築を通じて、LINE友だちのデータと行動を連携させ、一人ひとりに最適化されたコミュニケーション体験を提供することを目指しています。店舗スタッフとの連携を強化し、オンラインとオフラインでの顧客接点のシームレス化を進めていく方針です。
おわりに
ACTUSの取り組みは、特にライトユーザーとの接点を広げ、前年比での大幅な成長を成し遂げたことが顕著です。今後もこの成功事例が他の企業にも良い影響を及ぼせることに期待されます。MicoCloudがどのように企業と顧客のコミュニケーションを深化させているのか、今後の動向に注目です。