児童虐待被害者の実態
2023-11-21 17:38:32
衝撃!社会的養護未経験の児童虐待被害者実態調査、自殺未遂率61.3%!専門家や当事者の声から見えてきた課題とは?
衝撃の事実!社会的養護に繋がらなかった児童虐待被害者の実態
一般社団法人Onaraが実施したアンケート調査(回答者683名)の結果、社会的養護の支援を受けられなかった児童虐待被害者の深刻な実態が明らかになりました。その自殺未遂率は、なんと61.3%にのぼります。これは、コロナ禍における全国平均の2%を大幅に上回る数値であり、衝撃的な事実です。
調査では、精神科受診歴が84.3%、可処分所得が140万円以下の世帯が63.8%、生活保護受給率が16.4%という結果も出ています。これらの数値は、全国平均を大きく上回り、経済的な困難や精神的な苦痛を抱えている人が非常に多いことを示しています。さらに、自殺願望率は91.1%に達しており、多くの被害者が絶望的な状況に置かれていることがわかります。
専門家や当事者の声から見えてきた課題
Onaraが主催したイベントでは、政治家、医師、支援者、そして当事者たちが集まり、パネルディスカッションが行われました。そこで語られたのは、被害者たちが抱える深い傷跡と、問題解決を阻む数々の課題です。
山口有紗医師(小児精神科医)
山口医師は、トラウマを抱えた人々の回復に向けて、「予防」の重要性を訴えました。子どもの尊厳を理解させ、トラウマインフォームドケアへのアクセスを容易にすることが、回復への第一歩だと強調しました。
高橋亜美氏(アフターケア相談所ゆずりは所長)
高橋氏は、相談対象を社会的養護退所者だけでなく、未経験者にも広げた理由を説明しました。施設退所者以外にも、一時保護だけで終わったり、生活に困窮している人からの相談が多く寄せられたため、誰一人として見捨てられないという強い思いから、支援対象を広げたとのことです。
牧島かれん衆議院議員
牧島議員は、社会的養護に繋がらなかった方への支援が遅れている要因として、制度の使いづらさやアクセスしにくさを指摘しました。令和6年4月から施行される法改正を効果的に機能させるために、制度の改善や意見収集の重要性を訴えました。
当事者の声
イベントでは、2人の当事者から、生々しい体験談が語られました。Aさんは、身体的・心理的虐待を受け、抜毛症や摂食障害に苦しむ日々を送っています。Bさんは、虐待の影響で解離性同一性障害を発症し、車椅子生活を送っています。
これらの証言は、児童虐待の深刻な影響と、被害者たちが抱える苦悩を改めて浮き彫りにしました。
Onaraの活動と未来への展望
Onara代表の丘咲つぐみ氏は、この調査が「スタート地点」に過ぎないことを強調しました。この統計データをもとに、児童虐待被害者への具体的な支援制度の構築、トラウマ治療へのアクセスの向上を目指し、国への働きかけを継続していくと述べました。
私たちにできること
この調査結果は、私たち一人ひとりに、児童虐待という深刻な問題に向き合う責任を問いかけています。子どもたちの権利を守るため、そして、虐待から救われた人たちが安心して暮らせる社会を作るために、私たちは何ができるのか、真剣に考える必要があります。
この問題への関心を高め、社会全体で子どもたちを守っていくことが、未来を担う子どもたちの幸せにつながるのです。
会社情報
- 会社名
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一般社団法人Onara
- 住所
- 東京都江戸川区西小岩1-20-15M・A101号室
- 電話番号
-
03-6458-9613