カヤバ株式会社と東京科学大学の新たな挑戦
2025年9月1日、カヤバ株式会社と国立大学法人東京科学大学は、データ駆動型機械要素設計革新協働研究拠点を東京科学大学すずかけ台キャンパスに設立しました。これは、自動車産業の改革とデジタル技術の進歩を背景にした新しい研究の試みです。
背景
現在、自動車産業は大きな変革の時期を迎えています。製品に求められる付加価値が高まる中、企業は社会的な課題に対応する製品を求められています。特に、デジタル技術やAIの進化は製品開発の効率化を促進し、これまで以上に高い品質と機能性の実現が期待されています。カヤバはその中で、設計開発の基盤があるものの、データ科学を基にした設計革新が必要と感じ、東京科学大学と協力してこの研究拠点の設立に至りました。
協働研究拠点の概要
この拠点では、特に自動車用緩衝器に注目し、その主要要素であるゴム材料の開発と車両の官能評価技術についての研究を行います。データサイエンスの手法を使うことで、従来の手法では難しかったブレークスルーを狙います。自動車が提供する移動の安全性や快適性を向上させ、ユーザーの感性や嗜好に寄り添った価値を追求します。
研究内容
研究課題
1. 自動車の運転や乗車時の感性評価・予測技術
2. ゴム材料の開発に関する技術
研究拠点は、東京科学大学の教授である小池康晴氏が拠点長を務め、カヤバの技術本部基盤技術研究所の伊藤隆氏が副拠点長として参加します。
未来に向けたビジョン
カヤバと東京科学大学の協力は、単なる技術革新にとどまらず、これからの人材育成にも役立てる予定です。イノベーションを生み出す人材を育成することで、未来の自動車産業にも影響を与えられるでしょう。二社の協働は、データ駆動型の設計技術において新たな可能性を切り開くことが期待されています。
関連情報
カヤバ株式会社は、2025年に設立90周年を迎える老舗の油圧機器メーカーです。四輪・二輪車用ショックアブソーバや、建設機械用の油圧機器など、多岐にわたる製品を手掛けています。[
公式ウェブサイト](https://www.kyb.co.jp/)
東京科学大学も、新しいイノベーションの創出に貢献することを目指しています。[
公式ウェブサイト](https://www.isct.ac.jp/ja/)
このように、カヤバと東京科学大学の新たな協働プロジェクトによって生まれる革新技術が、自動車産業の未来をどう変えていくのか、今後の展開に注目が集まります。