新潟医療福祉大学が解明した痛みの感じ方の違い
新潟医療福祉大学大学院(放射線情報学分野)の研究グループ、特に川村瞭さんが主導した研究が、脳が痛みを認知する際の重要なメカニズムを明らかにしました。この研究では、異なる強度の機械的刺激に対する脳の反応を調査し、その結果、刺激が強まると脳内の活性化が高次の領域に広がることが分かりました。また、個々の痛みの感受性によって脳内処理に明確な違いが生じる可能性が示唆されました。
研究の概要
この研究は、複数の強度による機械的刺激を脳に与えることで、脳のどの部位が賦活するのかを特定することに重点が置かれました。刺激の強度が増すにつれ、高次の脳領域における賦活がどのように拡大するのか、また疼痛閾値の違いが脳内での処理様式にどのように影響を及ぼすのかを解析しました。この結果、刺激が強いほど脳の賦活が高次の領域にまで影響を与えることが判明しました。
研究の重要性
今回の研究結果は、従来の痛みの評価方法が主観的評価に依存している点に疑問を投げかけます。痛みの感じ方は個人差が大きく、心理的要因(情動や認知、期待など)によっても影響を受けるため、客観的な評価が難しいのが現状です。川村さんは、痛みの神経基盤を明らかにすることで、今後の研究における客観的評価指標の確立が期待されるとコメントしています。
研究結果の意義
本研究は、「痛み」という複雑な感覚を脳科学的に捉える試みとして意義深いものです。痛みの感じ方を理解することで、より効果的な治療やリハビリテーション方法の開発に貢献できる可能性があります。この知見は、痛みを抱える患者に新たな希望をもたらすかもしれません。
今後の展望
新潟医療福祉大学は今後もこの分野においてさらなる研究を進める予定です。脳機能の理解が深まることで、痛みの治療法も新たな視点から開発されることが期待されます。また、研究が進むことで痛みの客観的評価が実現すれば、医療現場での診断や治療においても質の向上が期待できるでしょう。
この研究結果は、2026年1月12日付で国際誌「Frontiers in Human Neuroscience」に掲載される予定です。この成果を通じて、新潟医療福祉大学は医療における新たな貢献を続けていくことでしょう。
研究引用情報
Kawamura R, Sasaki K, Shimizu S and Kodama N (2026) Neural basis of intensity-dependent brain activity in response to mechanical stimulation and the level of pain sensitivity. Front. Hum. Neurosci. 19:1723960. doi: 10.3389/fnhum.2025.1723960
新潟医療福祉大学について
新潟医療福祉大学は、看護・医療・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉・医療ITを学ぶ6学部16学科を有する医療系総合大学です。ここでは、チーム医療の実践的な学びが行われており、資格取得支援や就職支援にも力を入れています。地域の医療を担う人材を育成するための取り組みや、スポーツと医療の融合が特徴的です。
詳しくはこちら
NSGグループとは
NSGグループは教育事業を軸に、医療・福祉・介護、健康・スポーツ、建設、不動産、商社、美容など、幅広い分野で地域活性化に取り組む101の法人から成る企業グループです。地域を豊かにするためのプロジェクトを推進し、地域の「人」を大切にする活動を行っています。
NSGグループの詳細はこちら