Morusがイリノイ大学と共同研究を発表
Morus株式会社は、イリノイ大学との共同研究の結果が、国際的な学術誌「Journal of Insects as Food and Feed」に掲載されたことを発表しました。主な内容は、カイコパウダーに含まれる亜鉛の生体利用効率に関するもので、具体的にはカイコパウダー中の亜鉛は桑の葉由来の亜鉛よりも約二倍高いことが明らかになりました。この成果は、カイコが植物からミネラルの吸収を高める役割を果たすことを示す初めての証拠です。
研究の背景
亜鉛は人間にとって必須のミネラルですが、植物由来の亜鉛は体内での吸収が難しいとされています。亜鉛が不足すると、味覚や嗅覚の異常、皮膚のトラブル、免疫の低下などが発生する可能性があります。世界では約20%の人が亜鉛不足であるとされ、この問題に対処するための新しいアプローチが求められています。
研究の概要
本研究では、カイコパウダーを飼料として与えたひな鳥を対象に、動物バイオアッセイを用いて亜鉛の生体利用効率を測定しました。この手法により、化学分析では捉えられにくい物質の複合的な影響を評価することができました。結果、カイコパウダー中の亜鉛は175%という生体利用効率を示し、桑の葉由来の亜鉛の91%という結果を大きく上回りました。
研究の意義
この研究は、カイコが植物由来のミネラルの吸収効率を高める「バイオリアクター・コンデンサー」としての役割を科学的に証明したことで、今後の未来的な栄養補助食品の開発に繋がる可能性があります。MorusのCEO、佐藤亮氏は、この成果を大変光栄に思うと共に、カイコの素材としての可能性を引き出すための協力の意義を強調しました。
企業の取り組み
Morusは、カイコのバイオ原料供給や研究を行うベンチャー企業であり、それに伴う新たな市場の形成を目指しています。カイコは栄養成分が豊富で、今後は健康分野でのイノベーションを促進することを目指しています。企業は日本国内外での事業展開を進めるため、積極的に新しい人材を募集しており、共同研究に興味がある方へのコンタクトも開放しています。
今回の研究は、食料の持続可能性や新たな健康課題への対応策として、多くの可能性を示しています。今後もMorusの研究に期待がかかります。