ペットタクシー「ハピネス」本格始動
近年、都市部で自家用車を所有しない世帯が増え、ペットを連れての移動方法に悩む飼い主が多くなっています。そこで、2023年8月1日から運行を開始したのが、ペット専用タクシー「ハピネス」です。このサービスは、ペットの熱中症対策やお盆の帰省の際に特にニーズが高まっているとのこと。
熱中症対策でペットタクシーの利用が増加
日本気象協会の調査によると、犬の飼い主の4人に1人が愛犬を熱中症にかけた経験があるとされています。ペットは体毛に覆われているため、外的環境に対する体温調節が難しく、熱中症のリスクが高まります。特に夏場は、日中の外出を避ける飼い主も増えており、ペットを安全に移動させる手段としてペットタクシーが注目されています。
便利なペット専用車両
「ハピネス」は、動物病院への受診やトリミングなど、さまざまな用途で利用可能です。一般的なタクシーでは犬の匂いや抜け毛が気になる飼い主も多い中、安心して利用できるペット専用に改良された車両であるため、ゲージなしでも乗車できるのが特徴です。例えば、5月初旬には兵庫県でテスト運行が行われ、この時期には平均で1日5件の問い合わせがありました。
市場の拡大とペットタクシーの需要
2022年度の国土交通省の調査によると、乗用車の普及率は減少傾向にあり、特に都市部ではその傾向が顕著です。そこで、ペットを飼いながら車を持たない世帯に対して、ペットタクシー「ハピネス」を提供することで、ペット業界の拡大を目指しています。また、ペットを伴う移動手段は飛行機も含めて増加しており、運会社はスターフライヤーが2024年から国内でのペット同伴を可能にするサービスを開始することを発表しています。このように、ペットを飼う世帯の増加とともに、ペットタクシーの需要も高まってきています。
利用料金と割引システム
「ハピネス」では、一般タクシーと同じ料金システムを採用し、リーズナブルにペットとの移動が可能です。長距離移動や往復時には30%の割引も設定されており、目的地での待機時間は30分まで無料です。これにより、ペットの飼い主に向けて、経済的かつ便利なサービスが提供されることになります。
代表からのコメント
株式会社プログレスの代表である森山友祐子氏は、幼少期からペットを飼っていて、彼らは家族同然であると述べています。最近のペットロス体験を踏まえ、飼い主とペットがともに快適に過ごせる環境を提供したいとの思いから、このペットタクシー事業の展開を決断しました。テスト運行から多くの反響を得ており、これからの展望に期待が寄せられます。
まとめ
ペットタクシー「ハピネス」は、夏場の熱中症への対策やお盆帰省時期のペットの移動手段として、新しい選択肢を提供します。ペット連れの飼い主にとって、安心して愛犬を乗せられるペット専用タクシーの存在は心強く、今後ますますの利用が期待されます。