曲がる太陽電池で物流革命
2024-07-12 16:19:14

曲がる太陽電池で脱炭素化!神奈川県発の次世代低温物流技術が注目を集める

曲がる太陽電池で物流業界に革命!神奈川県発の革新技術が脱炭素化を加速



神奈川県相模原市を拠点とするスタートアップ企業「株式会社PXP」は、低温物流技術で世界をリードする「東プレ株式会社」と共同で、神奈川県の「2050年脱炭素社会の実現」に貢献する研究開発プロジェクトに採択されました。このプロジェクトでは、次世代太陽電池システムと省エネ型低温物流システムを組み合わせることで、幅広い貨物車に簡便に搭載できる「低温物流GX技術」を開発します。

PXPが開発を進めるのは、超軽量・薄型・高耐久でどこにでも貼り付け可能な次世代太陽電池システムです。一方、東プレは、断熱性能の高い省エネ型低温物流システムの開発と実証実験を担当します。この2つの技術を融合することで、物流業界における温室効果ガス排出量削減と燃料費削減に大きく貢献することが期待されています。

低温物流GX技術がもたらすインパクト



本技術は、小型の可搬式低温物流システムから、据え付け型の一般的な低温物流システムまで幅広く適用が可能です。国内の5%程度に導入されただけでも、数十メガワットを超える次世代太陽電池の導入と、年間数十キロトン以上の温室効果ガス削減が見込まれています。さらに、一般的な非低温の物流においても、燃費改善効果が期待できるため、物流業界全体に大きな波及効果をもたらす可能性を秘めています。

PXPの最高技術責任者である杉本広紀氏は、この技術の社会実装によるインパクトについて、次のように語っています。

「本技術は、ガソリンや軽油を燃やして、車載の発電機による比較的エネルギー効率の悪い電力を利用している部分を、直接太陽光によるクリーンエネルギーに置き換える技術です。そのため、社会実装された場合のインパクトは非常に大きいと考えられます。また、燃料の削減による経済効果も大きく、初期導入コストを早期に回収できると見込まれており、環境性と経済性を両立しうる技術と期待しています。」


株式会社PXPについて



株式会社PXPは、ソーラーパネルのデバイス研究と量産技術開発の豊富な経験を持つ技術者たちが集まり、2020年に設立されたグリーンテック開発のスタートアップ企業です。

「クリーンなエネルギーをいつでもどこでもだれでも自由に使える世界」を目指し、世界初の方法でペロブスカイト/カルコパイライトのタンデム構造を用いた、軽くて曲がる、割れないソーラーパネルや全固体電池一体型ソーラーパネルの研究開発を行っています。2024年からは、量産技術パイロットラインが稼働を開始しました。

東プレ株式会社について



東プレは、1935年の創業以来、コアテクノロジーである塑性(プレス)加工技術と金型設計技術を進化させてきました。これらの技術を応用し、自動車関連製品だけでなく、定温物流や空調機器、電子機器の分野においても高品質な製品を提供しています。

企画設計段階から開発に携わる一貫生産体制、独立系ならではの柔軟な発想と高い技術力、そして独創的な提案力は、東プレの強みです。真のニーズを追求し、独自の発想と技術でモノづくりに取り組んでいます。

低温物流GX技術への期待



PXPと東プレの共同開発による「低温物流GX技術」は、物流業界の脱炭素化を加速させる革新的な技術として注目を集めています。この技術の実用化により、環境負荷の低減と経済効果の両立が期待され、持続可能な社会の実現に大きく貢献すると期待されています。

用語解説

タンデム太陽電池: 分光感度の異なる複数の太陽電池を重ねて用いることで、幅広い波長の光を無駄なく電気に変換する太陽電池。PXPでは、紫外光から赤い光で良く発電するペロブスカイト太陽電池と、赤い光から赤外光で良く発電するカルコパイライト太陽電池を重ねて用いています。

株式会社PXP

設立: 2020年7月
代表: 取締役社長 栗谷川 悟
本社: 神奈川県相模原市緑区
HP: https://pxpco.jp/
SNS: https://twitter.com/pxp_en

東プレ株式会社

設立: 1935年4月30日
代表: 取締役社長 山本 豊
本社: 東京都中央区日本橋3-12-2(朝日ビル)
HP: https://www.topre.co.jp/



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