事業承継成功事例
2023-10-04 11:00:03
栃木県で初のサーチファンド活用!事業承継の成功事例:菊地設備工業とパイプマンの未来へ
栃木県で初の試み!サーチファンドを活用した事業承継が成功
老朽化が進むインフラ、深刻化する人材不足…。日本の建設業界は、多くの課題を抱えています。そんな中、栃木県宇都宮市に本社を置く株式会社菊地設備工業と株式会社パイプマンでは、画期的な事業承継が実現しました。
この事業承継の特徴は、なんといっても「サーチファンド」の活用です。サーチファンドとは、将来経営者を目指している個人(ネクストプレナー)が投資家から資金を調達し、買収したい企業を探し、経営を引き継ぐという手法。従来の企業買収とは異なり、社長とじっくりと時間をかけて話し合い、信頼関係を構築しながら承継を進めることができる点が大きなメリットです。
今回の事業承継では、ネクストプレナーである伊藤啓太氏が、菊地設備工業とパイプマンの代表取締役に就任。伊藤氏は、大手コンサルティング会社での勤務経験やMBA取得、更には中小企業経営の経験を持つ、まさにこの事業承継に最適な人材と言えます。
後継者不在の危機を乗り越え、新たな未来へ
菊地設備工業とパイプマンは、菊地伴和氏が2007年に創業した企業。給排水設備工事を中心に、全国6拠点で事業を展開しています。従業員の平均年齢は30代前半と若く、活気のある職場環境が魅力です。
しかし、建設業界全体では後継者不足が深刻な問題となっています。帝国データバンクの調査によると、2022年の後継者不在率は63.4%にものぼります。菊地社長自身も、将来への不安を感じていたといいます。
「会社の成長と発展のためには、自分にはない経営ノウハウを持つ、より若い世代に会社を託す必要がある」
菊地社長はそう考え、サーチファンドを活用した事業承継を決断しました。
ネクストプレナー伊藤氏の展望と今後の展開
新代表取締役となった伊藤氏は、菊地設備工業とパイプマンの従業員一人ひとりと丁寧にコミュニケーションを取りながら、信頼関係を築き、更なる発展を目指しています。
具体的な取り組みとしては、既存事業の強化、新規エリアへの進出、DXによる業務効率化、そして人材採用・育成の強化など、多岐にわたる計画が立てられています。
「菊地社長が築き上げてきた素晴らしいチームを引き継ぎ、従業員が働きがいを感じ、成長できる会社にしていきたい」
伊藤氏はそう語っています。
サーチファンドによる事業承継:中小企業の未来を担う新たな選択肢
今回の事業承継は、後継者不足に悩む中小企業にとって、新たな道を示す画期的な事例と言えるでしょう。サーチファンドという手法は、企業の存続だけでなく、従業員や顧客を守るという点でも大きな意義を持ちます。
Growthix Investment株式会社など、この事業承継を支援した企業関係者も、この成功事例を機に、同様の事業承継支援を強化していく姿勢を示しています。
関係者のコメント
Growthix Investment代表取締役 奥井夏樹氏:「建設業界の高齢化は深刻な問題です。しかし、菊地設備工業とパイプマンは若い従業員が多く、活気に満ちた企業です。伊藤氏は経営コンサルタントとしての経験と、地方の中小企業経営で培った経験を兼ね備えた、まさに理想的な後継者です。」
旧代表取締役 菊地伴和氏:「創業以来、挑戦の連続でした。しかし、将来を見据えた際に、自分自身の限界を感じ始めました。伊藤氏との出会いは、まさに運命的なものだったと感じています。彼なら、会社を次のステージへと導いてくれると確信しています。」
新代表取締役 伊藤啓太氏:「社員の皆さんがこの会社で働いて良かったと思えるような会社を築いていきたい。そのためにも、一人ひとりと向き合い、信頼関係を築いていきます。」
まとめ
今回の事業承継は、建設業界における後継者問題という深刻な課題に対し、新たな解決策を示す成功事例と言えます。サーチファンドという手法の活用、そして、企業価値を最大限に活かすための綿密な計画と実行力。これらの要素が、この事業承継を成功に導いたと言えるでしょう。今後、同様の事例が増え、日本の多くの企業が未来へと繋がることを期待します。
会社情報
- 会社名
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Growthix Capital株式会社
- 住所
- 東京都中央区日本橋兜町22-6東京セントラルプレイス5階6階
- 電話番号
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