日本再生医療学会とISEVが国際連携を強化する覚書を締結

日本再生医療学会とISEVによる国際連携の覚書締結



2025年7月20日、日本再生医療学会(JSRM)と国際細胞外小胞学会(ISEV)は、細胞外小胞(EV)およびセクレトーム分野における国際的な協力を強化するための覚書(MOU)を締結しました。この連携の目的は、研究協力を通じて緊密な国際的な科学関係を構築し、規制の整備や標準化を進めることです。また、社会に向けた情報発信を通じて、科学的理解や信頼醸成にも力を入れることとなります。

主要な協力内容



本覚書における主要な協力内容は以下の通りです。

1. 国際共同研究の支援: 細胞外小胞やセクレトームに関連する研究の国際共同の推進や産業化の支援を行います。

2. 情報共有と知識交換: 科学的、臨床的、規制に関する情報を参加各機関間で共有し、知識の交換を促進します。

3. 国際ガイドラインの協働: 国際的なガイドラインの策定や標準化に向けて、相互協働を進めます。

4. 学会・フォーラムの共催: 産学官連携の場を提供し、対話を促進するためのイベントを共催します。

5. 社会発信の活動: 細胞外小胞やセクレトームの重要性を広めるため、積極的に情報を発信し、社会での科学的理解と信頼の醸成に努めます。

エクソソームとセクレトームとは



本メモに関する重要な用語を理解するために、細胞外小胞(EV)とセクレトームについて説明します。細胞外小胞は、細胞から放出される脂質二重層で覆われた粒子であり、自己複製はできません。エクソソームやエクトソームなどの特定の微細粒子が含まれていますが、一般には「EV」が推奨されています。

セクレトームは、細胞から分泌される全ての分子や生物学的因子の集合で、可溶性因子と細胞外小胞の両方が含まれます。これらは、再生医療において非常に重要な役割を果たしています。

日本再生医療学会(JSRM)について



JSRMは、再生医療に関する世界最大規模の学術団体として、基礎医学から臨床医学、組織工学、そして規制科学や医療経済学に至るまで、約6,000人の会員を擁しています。この学会は、再生医療をテーマにした多様な研究者が集まるプラットフォームとなっており、国内外の多くの関係者が再生医療に関する課題に取り組んでいます。

国際細胞外小胞学会(ISEV)について



ISEVは、細胞外小胞研究の国際的リーダーとしての活動を展開しており、教育や知識共有の促進を通じて、標準化を進めています。設立は2011年で、現在では世界中に1,700名を超える会員を持ち、年次大会やオープンアクセスの学術誌を通じてEV研究の発展を支援しています。ISEVは、EV研究の標準化や再現性向上に向けたガイドラインを定期的に発表しており、国際的にそのリーダーシップを発揮しています。

結び



JSRMとISEVのMOU締結を契機に、再生医療分野における国際的な協力と標準化が一層進展し、エクソソームや細胞外小胞の臨床応用が展望されます。今後の展開に期待が寄せられています。

会社情報

会社名
一般社団法人日本再生医療学会
住所
東京都中央区日本橋本町2-3-11日本橋ライフサイエンスビルディング
電話番号
03-6262-3028

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