不登校支援の新モデル
2025-11-04 11:22:00

不登校児童の保護者が安心して働ける新モデルを岐阜で始動

不登校児童の保護者が安心して働ける新モデルを岐阜で始動



不登校の児童・生徒の増加が社会問題となっている今日、岐阜県の特定非営利活動法人スマイルバトンが、画期的な取り組みを開始しました。2025年4月に岐阜市にオープンしたオルタナティブスクール『学藝の森CoE(こえ)』では、経済的負担が少なく、21名の小学生が通学しています。このスクールは、自主事業からの収益や寄付を活用した持続可能な教育モデルを目指しており、その中で新たに浮かび上がった課題が、付き添いが必要な子どもの保護者の就労問題でした。

文部科学省の2024年の調査によると、日本全国で35万人以上の児童・生徒が不登校の状況にあり、岐阜市では1,000人を超える小中学生が学校に通えていません。特に、小学生の低学年層での増加が顕著化しており、75%の不登校児童が自宅で過ごしています。その背後には、選択肢の少なさや経済的負担が影響し、保護者が子どもの付き添いを強いられる状況が広がっています。この結果、母親が就労困難に陥り、キャリアを失うといった二次的な問題が発生しています。

そこで、スマイルバトンは不登校の子どもを抱える保護者が付き添いの時間を活かしながら働ける体制を構築することを決定しました。これを実現するために、特定非営利活動法人G-netの協力を得て、地域企業との連携を進めています。具体的には、オンラインプラットフォーム「東海ヒトシゴト図鑑」の利用を通じて、地域企業からの広報PR業務を受託し、専任のコーディネーターを通じて保護者とのマッチングや研修などを行っていきます。

新しい就労支援の形



この取り組みにおいては、保護者は業務委託契約を結び、子どもの付き添いに併せた柔軟な働き方が可能となります。『学藝の森CoE』に隣接するスペースを就労支援拠点として活用することで、保護者は子どもの近くで安心して働くことができる環境が整えられるのです。地域企業の協力も重要で、特にG-netとの連携がこの活動の核となっています。G-netは多様な働き方を支援し、企業や地域との関係を豊かにする活動を展開しています。

参画企業の声と新たな可能性



現在、すでに地域企業からの参加も得ており、株式会社城山や株式会社エネファントなどの企業が本取り組みに賛同しています。企業側からは、働く環境の多様化や、保護者が安心できる仕事の形を支援する意義が語られています。このようにして、岐阜市内で新しい地域共創モデルが確立されつつあるのです。

今後の展望



2025年11月からの本格スタートを皮切りに、スマイルバトンとG-netは、参加企業をさらに増やしながら、保護者一人ひとりのニーズやスキルに合った仕事を提供していく予定です。具体的には、デザインやSNS運用、ライティング、事務支援など、多岐にわたる業務に展開していく考えです。さらには、付き添いが不要になった後のキャリア形成も見据えた支援を提供することで、地域の教育と雇用の未来をつなげていきます。

このように、子どもが安心して学び、保護者が自分らしく働くことができる社会を目指して、岐阜から新たな一歩が始まります。地域全体がこの取り組みに共感し、共に歩んでいくことで、未来を切り開く道を照らしていくことを期待しています。


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会社情報

会社名
特定非営利活動法人スマイルバトン
住所
岐阜県岐阜市福光東2丁目7—12サンライズ北野2階
電話番号

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