少額トレーダーの取引量増加への恐れ、42.9%が大損を懸念

取引量を増やせない多くのトレーダーの現状

投資専門サイト『テクニカルブック』は、FXで少額トレードから脱却できないトレーダーを対象にアンケートを実施しました。この調査は、取引金額が増やせない理由を探るもので、その結果、トレーダーの心に潜む不安な実態が浮き彫りになりました。

調査の概要

調査対象は20歳以上の男女175名。実施期間は2024年7月16日から7月21日で、日本全国を対象にインターネットで行われました。

調査結果のハイライト

- FX歴の分布: 5年以上続けている人が27.4%、1年未満が23.4%を占めました。
- 取引量の実情: 1回あたりの平均取引量が1万通貨未満であることが65.3%にのぼることがわかりました。
- 取引頻度: 月に20回から30回未満のトレードが24.6%と最も多く、取引回数が全体として少ない傾向が見られました。
- 恐怖心の影響: 「大きな損失を出すのが怖い」という理由が42.9%と最も多くの人に影響を与えています。
- 練習アプリの有効性: 71.4%の人が練習アプリが取引量の増加に役立つと考えています。

取引量を増やせない理由

調査から、取引量の増加が妨げられている主な理由は「恐怖心」であることが判明しました。大きな損失を嫌がる人が多く、特にFXを始めて2年目の人々にその傾向が強いようです。
特に少額トレードから抜け出せない背景には、金銭的リスクを避けたいという心理的な要因が大きく関与していると考察されています。

FX歴の調査結果

FXトレーダーの歴は多様ですが、5年以上の経験を持つ人が最も多く、取引量の増加に対する懸念を示しています。
全体の分布を見てみると、1年～2年未満の初心者グループにも同様の問題が見受けられます。
特に、FXを始めたばかりの人が損失に対する恐れから、取引量を増やさない傾向が目立つことがわかりました。

取引量の実態

取引量についてのデータでは、平均して多くのトレーダーが1万通貨未満の取引に留まっていることが見て取れます。
このことは彼らがリスクを過度に感じていることの表れとも考えられ、取引機会を逸失している状況とも言えます。
また、取引回数が月に20回前後であることも、十分な経験を積む機会がないことを示唆しています。

恐怖心がもたらす影響

「大損を出すのが怖い」という意識が、トレーダーに心理的な圧力をかけており、結果として取引量を増加させることを難しくしています。
この結果を受け、今後はトレードの回数を増やす取り組みや、練習アプリを活用することで、トレーディングに関する自信を高める必要があると感じられます。

まとめ

今回の調査からは、多くのトレーダーが抱える取引量増加の壁が明らかになりました。大きな損失への恐怖心が大きな要因となっており、練習アプリの活用が効果的であることが示唆されました。

今後、『テクニカルブック』は、投資家がより自信を持ってトレードに臨めるよう、さらなる情報提供を続けていきます。取引スタイルに合わせた戦略を採用することで、無理なく取引量を増やしていくことが求められます。