ぽちの創作の集大成「廃坑の街」
イラストレーター・ぽちが手掛けた新作作品集『街灯ぽち 「廃坑の街」作品集』が、2025年12月25日に発売される。この作品集は、彼が15年間にわたって描き続けてきた独自の創作世界が形になったもので、多くのファンからの期待が寄せられている。
町の情景が描く日常
この作品集のタイトル「廃坑の街」には、ぽちの描く物語や風景の深い意味が込められている。彼のイラストはただの景色を描くものではなく、それぞれの人々の日常や感情を反映した「暮らしの入れ物」としての役割も果たしている。街灯の光の中で生き生きとした住人たちの生活を映し出す彼の作品に触れることで、まるでその街を旅しているかのような体験ができるのだ。
懐かしさと新しさ
ぽちの作品を見ていると、知らない景色にもかかわらず「懐かしさ」を感じることができる。どことなく心に響く風景や生き物たちは、読者それぞれの「故郷」を探し出す旅に誘ってくれる。例えば、冬至祭りの夜明けや夕暮れの双子町といったテーマは、彼の独自の視点で再構成された作品であり、確かに旅をしているかのような感覚を与えてくれる。
新作と世界設定の紹介
本書には、これまで発表されてきた作品に加え、特別に描き下ろされた新作イラストも多数収録されている。また、巻末には「旅の手引き」として、これまであまり語られることのなかった「廃坑の街」の設定について詳しく紹介される。これにより、イラストの奥深さをさらに感じることができるだろう。
詳細な線画ギャラリー
さらに、今回の作品集にはぽちの絵の細かさを存分に楽しめる線画ギャラリーも収められている。作品の細部を眺めることで、その背景にあるストーリーや都市のディテールに気づくことができ、より深い理解を得られる。コアなファンからの支持を得る理由のひとつともいえる。
推薦コメント
アニメーション監督の塚原重義氏は、「廃坑の街」について次のようにコメントしている。「いつか、あの塔を目指して歩いた道。電車通りから水路沿いへ折れ、石段を上がりトンネル路地を抜けて。首を垂れる庇、ゆらゆら笑う提灯、草木に眠る室外機。積もり積もった暮らしたちの出迎えに、心はほどけていく。いつからか、あの塔は見えなくなってしまった。けれど、また探しに行けばいい。」こうした温かい視点が、ぽちの描く「廃坑の街」の魅力にさらに深みを加えている。
書誌情報
書名:街灯ぽち 「廃坑の街」作品集
著者:ぽち
定価:3,410円(本体3,100円+税)
判型:A4判
ページ数:160ページ
ISBN:978-4-8399-8892-0
* 発売日:2025年12月25日
AmazonやマイナビBOOKSにて予約購入可能。
ぽちの作品集は、これまでファンに支えられ続けてきた彼の集大成であり、イラストの魅力を存分に感じられる貴重な一冊だ。この機会にぜひ手に取ってみてほしい。