滋賀大学、データサイエンス学部でAI教材「atama+」を活用
滋賀大学が新たにデータサイエンス学部の入学前教育としてAI教材「atama+(アタマプラス)」を活用することを発表しました。この教材は、2025年度以降に入学する総合型選抜入試の学生を対象にしており、数学の学習に重点が置かれています。入学前に基礎学力を身につけることで、学生たちの学びを円滑にスタートさせる狙いです。
入学前教育の必要性
最近の入試状況では、年内入試と呼ばれる選考ルートでの合格者が増加し、2023年度の入学生は総合型選抜での合格者が過半数を占めるに至りました。こうした傾向を受けて、合格から入学の間に学びを支援する「入学前教育」を導入する大学が増えています。入学後の専攻に必要な学力を事前に身につけることで、スムーズな学びを目指します。
滋賀大学のデータサイエンス学部は、2017年に全国初となるデータサイエンス学部を開設しました。この学部では、データを活用して新たな価値創造を目指しており、数学の基礎力を重要視しています。その一環として、atama+が選ばれました。
atama+の特長
AI教材「atama+」は、各学生の理解度に基づいて最適なカリキュラムを個別に提供することができるため、学習者自身が自立的に学ぶことが可能です。在学中、学生は約3ヶ月間にわたって、指定された数学の単元を学習します。教材は、理解度に応じてレコメンドされる講義動画や演習問題を通じて、学生が基礎学力を高める手助けをします。
このプログラムの導入にあたり、滋賀大学データサイエンス学部の市川学部長は「入試の多様化に伴い、入学前教育が重要になっています。atama+を活用することで、学習者が取り組みやすく、基礎数学の力をしっかりと身につけられることを期待しています」と語っています。
滋賀大学のビジョン
滋賀大学は「湖国から世界へ」をテーマに、データサイエンスの学びを通じて社会に貢献する人材を育成しています。学部にはデータサイエンス学部、経済学部、19専攻を持つ教育学部があり、国立大学の中で充実した教育システムを誇っています。経済学研究科には、データサイエンスと経営アプローチを融合させた専攻も用意されています。
滋賀大学の教育は、単に知識を学ぶだけでなく、実社会での応用を重視しています。2025年度以降には、データサイエンス分野の定員を増員し、さらなる人材育成に貢献するとしています。
結論
滋賀大学がAI教材「atama+」を入学前教育に導入することで、今後の学生の学びがより質の高いものになることが期待されています。教育技術の進化が、学生一人ひとりの成長を加速することでしょう。