生成AI時代に求められる新たな共創型営業プロセスとは

近年、営業スタイルが大きく変化しつつあります。それは、従来の「説明」中心のアプローチから、顧客と共に「意味」を見出すアプローチへとシフトしているからです。この流れを牽引しているのが、リクエスト株式会社（本社：東京都新宿区）が発表した「共創型営業プロセス」です。

営業スタイルの変化

これまでの営業では、プレゼンテーションや説明を通じて自社の価値を伝えることが多く、顧客のニーズに対する理解が不十分であることがしばしば見られました。しかし、生成AIの進化により、情報の分析が迅速かつ的確に行えるようになっています。このため、営業の役割は、単なる情報の提供ではなく、顧客との対話を通じて「共に意味を見出す」ことにシフトしています。

リクエスト株式会社の「共創型営業プロセス」は、この新たな営業スタイルを具体的に示しています。顧客が抱える課題をこちら側が一方的に定義するのではなく、対話を通じて「相手の中にある問い」を共に発見することが、営業の要とされています。

共創型営業プロセスの詳細

このプロセスは、以下の10ステップで構成される。

ステップ概要

1. 仮説設計
相手の状況を先読みし、問いを準備することから始まります。

2. 表層課題の共有
顧客が見えている事実を正確に把握します。

3. 構造化・再定義
事実の因果構造を仮説化し、意味を設定します。

4. 既存施策のヒアリング
現在行われている施策を確認し、再位置づけします。

5. 意義・定義の再構成
顧客の「やりたいこと」を見つけ、翻訳します。

6. 意義と方向性の共創
顧客の本当の希望を共に言葉にします。

7. 既存施策の接続と整理
これまでの取り組みを評価し、組み込みます。

8. 提案構成の骨組み設計
ストーリー構成を設計します。

9. 提案書の作成
意義、仕組み、成果をつなげた資料を作成します。

10. 振り返り・導入設計
現場へのフィット感を大切にし、導入計画を描きます。

このプロセスを通じて、営業活動は単なる資料作成やプレゼンテーションではなく、顧客との対話を通じて本当に必要な意味を共に見出していくものとして位置付けられています。

営業の役割の再定義

リクエスト株式会社が考える営業の役割は、もはや単に物を売る人ではありません。営業は、問いを共に育て、顧客と「意味」を翻訳し、信頼を築く重要な存在となってきています。特に、生成AIの進化によって得られる高速な情報処理は、営業活動が持つ人間的な要素や感情、信頼感のデザインにおいて、これまで以上に重要です。