JAMSSとサイエンスが手を組む
有人宇宙システム株式会社(JAMSS)と株式会社サイエンスが共に宇宙シャワーの実現に向けた研究をスタートしました。このプロジェクトは、宇宙で人間が快適に生活するための新たなサービスの提供を目的としています。現在の国際宇宙ステーション(ISS)では、宇宙飛行士たちが水資源の制約から入浴を行えず、ドライシャンプーや濡れタオルでの拭き取りを利用しています。そのため、宇宙での生活の質(QOL)を向上させる技術が求められています。
共同研究の背景
ISSが2030年以降に民間宇宙ステーションへと移行することにより、宇宙旅行者が増加すると予想されています。この新たな環境において、様々な人々が快適に過ごすためには、入浴のニーズが高まります。現在のISSでは、宇宙飛行士が7名常駐しており、水の使用が抑制されています。そこで、JAMSSとサイエンスは、微小重力環境下でも有効に機能する節水型シャワーを開発し、技術的実現性を探求することに合意しました。
宇宙シャワーの開発
この共同研究により、宇宙シャワーの技術的基盤を築くことを目指します。具体的には、ISSの経験を生かし、安全で衛生的な入浴方法を模索します。また、2030年頃を見込んで、民間の宇宙ステーションにおいてサービス提供を開始することを目指します。これにより、将来の宇宙旅行者が快適に過ごせる環境を提供することが期待されます。
今後の展開
JAMSSは、ISSで蓄積した運用ノウハウや宇宙飛行士の健康管理技術を応用し、民間宇宙ステーションでの快適性を高めるサービスの開発を進めます。このプロジェクトは単独の企業で行われるものではなく、外部企業との協力を通じて新たな技術の開発と価値創出を目指します。具体的な活動には、ニオイセンサーを用いたデータ取得の技術実証実験や、宇宙空間における空気清浄化技術の研究も含まれています。
会社概要
有人宇宙システム株式会社 (JAMSS)
- - 所在地: 東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル8F
- - 代表取締役社長: 有賀 輝
- - WEBサイト: jamss.co.jp
株式会社サイエンス
この共同研究は、宇宙での生活の質を高めるだけでなく、宇宙利用が民営化される中での新たなビジネスチャンスにも寄与することが期待されています。宇宙旅行の時代を迎えるにあたり、今後の進展に目が離せません。