CFDで船の旋回を再現
2026-09-08 15:18:10

古野電気が実船スケールの旋回運動をCFDで高精度再現する研究成果について

高精度なCFD解析による船舶の操縦性能向上



海運は現代社会の物流を支える重要な要素であり、船舶の運行安全性と効率性を確保するためかつてない技術革新が求められています。古野電気株式会社は、株式会社新来島サノヤス造船との連携によって、実船の左右旋回運動をCFD(計算流体力学)を用いて高精度に再現する先駆的な研究を行いました。この取り組みは、実船スケールでの旋回運動を解析し、実際の船舶計測データとの整合性を確認することで、その有用性を立証するものです。

背景と目的



近年、海運業界では船舶の操縦性能を高精度で予測することがいただけなく重要視されています。衝突や座礁リスクの低減、省エネルギー性の向上、安定した運航など、多岐にわたる目的がある中、従来の実船試験や模型船試験はその設備と人員が必要でコストも高く、天候や海象による影響を受けることから精度向上に向けた課題が存在していました。

このような課題を解決するため、古野電気はCFDを駆使して船舶の操縦性能評価を効率化し、精度を向上させることを目指しています。本研究では、株式会社新来島サノヤス造船が開発した「Sanoyas Tanker」を対象に、実船スケールでの左右旋回運動をCFD解析しました。

研究内容と得られた成果



解析対象は、商船の左右旋回運動であり、CFDを使用して船舶が旋回を開始するまでの前進距離と旋回圏を調査しました。その結果、CFDによる予測値が実際の船舶計測データと著しく一致することが確認されました。特に右舷旋回では1%未満、左舷旋回でも5%未満の誤差を示し、実行レベルで測定と一致する高精度な予測が実証されました。

この成果によって、船体及び舵の表面粗さを考慮しながら、実船スケールの流体現象をCFDを使って正確に再現できることが証明されました。この解析手法により、船舶の操縦性能評価技術の信頼性も高まると期待されています。

未来に向けての展望



将来的には、CFD解析技術を活用して船舶の操縦性能予測精度を更に向上させ、安全運航を支援する技術を強化していくことが見込まれています。また、実測値との差異に関する要因分析の実施や解析モデルの簡略化への取り組みも課題とされており、今後の技術的進展に期待が寄せられています。

この革新的な研究成果により、古野電気は国際会議「日本船舶海洋工学会 秋季講演会2025」や「Symposium on Naval Hydrodynamics (SNH) 2026」に参加し、自社のCFD解析技術の技術的有用性を専門家に向けて発表しました。今後もこの技術を活かし、海運業界における安全かつ効率的な運行を支援していくことでしょう。


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会社情報

会社名
古野電気株式会社
住所
兵庫県西宮市芦原町9-52
電話番号
0798-65-2111

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