ASEMtech資金調達
2024-01-29 10:00:02
ASEMtechが1億円の資金調達に成功、医療分野での革新を目指す
ASEMtechが目指す医療革新の未来
ASEMtech株式会社(エイセムテック)が、2023年9月に実施したシードラウンドにおいて、株式会社みらい創造機構及びBPキャピタル株式会社から1億円の資金調達を行いました。この資金は、次世代の医療機器の開発に向けた重要なステップとなります。
新たな技術、ASEM法の紹介
ASEMtechが注力する技術は、「音響誘起電磁法(ASEM法)」と呼ばれるもので、これは超音波を用いて生体組織や材料の電気及び磁気特性を可視化するものです。この技術は、東京農工大学の研究成果をもとに実現されました。
ASEM法は、従来の超音波検査とは異なり、内臓の構造を可視化するのではなく、組織の劣化や変性など、より深い情報を提供します。これにより、骨や靭帯といった運動器官のコラーゲン線維を評価するための医用試作機「ASEMmed」の開発が進められています。
資金調達の目的と展望
調達した資金は、「ASEMmed」の開発に投資され、医療機器としての薬事申請を行い、その後クリニックやスポーツクラブでの試験導入が予定されています。また、産業分野においては、インフラの保守や品質評価を目的とした非破壊検査機器「ASEMindtec」の開発にも取り組んでいきます。
株式会社みらい創造機構の高橋遼平氏が取締役に就任し、ASEMtechはより強固な体制を整えました。高橋氏は、ASEM法の技術に対する新規性と汎用性について高く評価し、医療及び産業分野への貢献を期待しています。
ASEM法の原理とその意義
ASEM法の原理は、材料が歪むと電圧が発生する圧電効果を利用しており、超音波の音圧を印加することで電気が生成されます。この技術により、これまで可視化できなかった生体情報が明らかになることが期待されています。特に、コラーゲン線維の結晶性や配向性に関連する信号特性は、新たな診断手法として注目されています。
ASEMtechの代表取締役・生嶋健司氏は、技術の革新によって患者や医療従事者に負担をかけることなく、医療現場にメリットをもたらすことを目指しています。彼は「ASEM法により、医療・ヘルスケア分野での変革が可能になる」と語っています。
まとめ
ASEMtechの取り組みは、医療技術の新たな可能性を切り開いています。これからの季節、ASEM法を基にした医療機器や検査技術の社会実装が進むことで、健康寿命の延伸や疾病予防が実現されることを期待したいところです。患者や医療従事者にとっての恩恵が増大する中、ASEMtechが果たす役割はますます重要になってくるでしょう。
会社情報
- 会社名
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ASEMtech株式会社
- 住所
- 東京都小金井市中町二丁目24番16号東京農工大学小金井キャンパス 先端産学連携研究推進センター(URAC)106室
- 電話番号
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042-316-7141