三菱商事グループのレンタルのニッケンが「Bill One」を導入
Renalのニッケンは、三菱商事グループに属する企業で、主に建設機械や鉄道工事用の機械など、さまざまなレンタルサービスを提供しています。全国250の拠点を持ち、約120万点に上る商品をレンタルし、年間で約27万6000件の請求書を受け取っています。この背景には、従来の紙ベースの請求書処理にかかる膨大な作業負担とコストの課題が存在していました。
請求書処理の課題
レンタル業では、借りた商品を再び貸し出す「Wレンタル」や、貸出品の保守・修理が求められるため、複数の企業と取引が発生します。そのため、請求書の受領と処理には時間がかかり、支払予定情報との照合には多くの手間がかかっていました。紙の請求書が主流であったため、情報の確認に時間がかかり、誤った支払いのリスクも高まっていました。
そこで、RenalのニッケンはSansan株式会社のデジタル請求書処理サービス「Bill One」を導入しました。2024年からこのシステムを全国の拠点で導入し、基幹システムと連携させることで、請求書のデジタル化と業務の自動化を実現しています。
Bill One導入による成果
導入後、Bill Oneは取引先から届く紙の請求書を99.9%の精度でデータ化し、クラウドにアップロードします。これにより、オンラインでの確認や承認が可能となり、法制度への自動対応も行えるようになりました。これにより、請求書のデータ化作業が自動化され、業務負担の軽減と効率化が図られました。
実際、RenalのニッケンはBill Oneの導入によって年間約1億2000万円のコストを削減し、年間1万4000時間以上の業務削減を達成しています。これにより、外部委託していたコストも削減し、従業員の業務負担を大幅に軽減することに成功しました。
管理体制の強化とリスク低減
さらに、Renalのニッケンは独自の基幹システムを活用し、Bill Oneから得られた請求書データと支払予定情報を自動で照合できる仕組みを構築しました。これにより、請求書の不一致を早期に発見し、誤った支払いのリスクを低減することが可能になりました。営業所の担当者は迅速に情報を確認できるため、取引先とのスムーズなコミュニケーションも図れるようになりました。
今後の展望
Renalのニッケンは、2030年を見据えた中長期経営計画「ニッケングリーンカンパニー構想」を掲げ、労働集約型のビジネスからの脱却を目指しています。Bill One導入を通じて、業務プロセスをITで刷新し、社員一人ひとりのリテラシー向上にも寄与しています。
現在、1万事業所以上の取引先でBill Oneの活用が進んでおり、年間約27万6000件の請求書のうち80%以上が電子データでの受領となっています。今後も、同業他社との事例共有などを通じて、デジタル化の推進を図り、広範な業界へのDX効果を広げていく方針です。
会社情報
株式会社レンタルのニッケン
代表者:代表取締役社長 藤良 太郎
設立:1967年7月
事業内容:土木・建築・産業関連機械を中心としたレンタル、自社商品開発・製造・販売・修理
従業員数:3962名(2025年3月末日現在)
公式ウェブサイト
Sansan株式会社
設立:2007年6月11日
URL:
Sansan公式サイト