画期的な脂肪排出薬が注目を集める
2023年6月20日、人気テレビ番組「カズレーザーと学ぶ」の2時間スペシャルが放送され、注目の研究が一般視聴者に向けて解説されました。今回のテーマは「この夏美しくなる最新研究」であり、その中で紹介されたのは、麻布大学の上林拓博士が2021年に発表した胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)に関する研究です。この研究では、肥満型マウスを対象に、TSLPの増加が白色脂肪組織の減少を引き起こす可能性が示されています。
番組では、肥満マウスのTSLPレベルの増加が中性脂肪を減少させ、血糖値や空腹時のインスリン抵抗性を改善する結果がどのように得られたのかが分かりやすく説明されました。さらに、白色脂肪組織の喪失が皮脂の分泌増加と関連していることが示唆されています。これを基に、上林博士の研究が、特に「肌に塗るだけで痩せる薬」としての可能性を秘めていることが強調されました。
TSLPに期待される多面的な効果
Abraxの共同創業者兼CEOである成田譲氏も新薬の研究に関してコメントを発表しました。成田氏は、上林博士の研究内容がテレビを通じて広まることを喜び、「この素晴らしい情報を多くの人々に届けられることに感謝している」と述べています。彼は、研究の効果が脂肪減少に留まらず、湿疹や脱毛症、乾燥肌、老化肌、さらには魚鱗癬などの皮膚疾患に対しても期待されることを強調しました。さらに、高コレステロール血症やトリグリセリド血症、肥満などの脂質代謝異常に対する効果も見込まれています。
上林博士は、この新規治療薬は「ABX」と呼ばれ、皮膚からTSLPのレベルを全身に増加させることができるとのことです。現在、First-in-Human臨床試験に向けた準備が進められています。もしこの研究が成功すれば、多くの人々に新たな治療の選択肢を提供することになるでしょう。
Abrax Japanの成り立ちと今後の展望
株式会社Abrax Japanは2020年に設立され、上林拓博士の基礎研究を基盤に成り立っています。CEOの成田譲氏は、上林博士と共に日本法人を立ち上げ、これまでにシードファンディングで5.5億円の資金を調達しています。今後は、さらなる開発・製造や臨床試験の実施に向け、新たな資金調達を計画中です。
この新薬の研究開発は多くの期待を集めており、私たちの生活に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。今後もその進展を注視し、さらなる情報をお届けしていく予定です。
お問い合わせ先
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出演番組情報
今回の研究は「カズレーザーと学ぶ」(日本テレビ系列で2023年6月20日に放送された2時間スペシャル)で紹介されています。詳細は
番組ホームページをご覧ください。