木久扇師匠の昭和芸能史がついに刊行
本書『木久扇の昭和芸能史』は、昭和12年に東京日本橋で生まれた木久扇師匠の87年間の人生と、彼が見聞きしてきた昭和の芸能界の思い出を余すことなく綴った一冊です。2024年11月25日の発売に先駆け、この本がどのような内容を持っているのか、詳しくご紹介します。
木久扇師匠の経歴とその魅力
木久扇師匠は、幼少期から演芸に魅了され、漫画界への道を志すも、数々の挫折を経て、落語家の道を歩むことになります。彼は、名人たちから師事を受け、テレビ番組『笑点』の人気メンバーとして広く知られる存在になりました。特に「林家木久蔵」として親しまれ、長い間視聴者から愛された彼の才能は、落語だけでなく、バラエティ番組や映画にも活かされています。
今年の3月には、55年もの間レギュラーを務めた『笑点』を卒業し、彼の波乱万丈な芸能人生の新たな章が始まります。本書には、彼がこれまでに出会った多くの芸人や歌手との交流が、美しいエピソードとともに語られています。
昭和の芸能人たちとの出会い
木久扇師匠が語る昭和の芸能史には、エノケンやトニー谷、てんぷくトリオなど、多くの喜劇人や落語家たちが登場します。彼らとの交流を通じて、当時の芸能界の雰囲気や、仲間との絆がどのように育まれてきたのかが生き生きと描かれています。
書中では、師匠自身が高名な漫画家・清水崑の弟子であった影響も受け、思い出話や似顔絵が随所に挿入されています。特に彼がキャバレーで果たした司会業や、1970年代の上野界隈のエピソードも非常に興味深く、貴重な証言が盛り込まれています。
書籍に込められた想い
本書は、木久扇師匠の半生を通じて、昭和のコメディアンたちとの思い出を振り返る貴重な資料です。昭和100年という節目を迎える中で、これらの秘話を将来に伝えるための意義深い作品となっています。この本を通じて、落語の素晴らしさや昭和の文化を次の世代へとつなげていくことができるでしょう。
著者について
木久扇師匠の聞き手を務めたのは、落語家の林家たけ平氏。たけ平氏も昭和の歌謡曲を研究するほどの芸能ファンであり、彼とのインタビューを通じて、より深く木久扇師匠の芸能界での思い出を知ることができます。
特別イベントのお知らせ
また、本書の刊行を記念したイベントが、新宿の紀伊國屋ホールで行われます。十二月の初めには、この本をベースにした落語会とトークショーが開催され、観客は木久扇師匠と林家たけ平氏の生のパフォーマンスを楽しむことができます。詳細は、2024年10月25日からチケット購入可能です。
昭和の芸能史に触れる貴重な機会を逃さないよう、皆さんもぜひ『木久扇の昭和芸能史』を手に取って、木久扇師匠の人生を共に感じてみてください。