ニッポンソーシャルバンクの設立と新サービス
2019年4月3日、東京都品川区に本社を構えるNIPPON Social Bank株式会社が設立されました。代表取締役社長の畑野裕亮氏が指揮をとり、同社は店舗データを資産として活用する「情報信託銀行」として新たな事業を開始しました。この取り組みは、全国の中小個人商店に向けた新しい形のデータ活用を実現することを目的としています。
ビジネスモデルの概要
ニッポンソーシャルバンクは、中小個人商店から信託されたデータを、安全で適切に管理し、そこから得た情報を企業や自治体、金融機関、専門家に提供する新たなサービスを展開しています。特に店舗の経営者は、安全な管理画面を通じて、自らの経営状況をリアルタイムで確認できるのが大きな特徴です。
このデータの提供に対する対価は、割引やポイント、地域通貨の形で受け取ることができ、商店側にも直接的な利益がもたらされます。利用者は、提供されたデータを基にしたリアルタイムな判断が可能となり、精度の高い融資や価値のあるサービスの提供が期待されます。つまり、店舗データを提供する側と利用する側がデータを介して相互にメリットを享受できる仕組みなのです。
最新技術によるデータ収集
NIPPON Social Bankは、最新のIoT技術を駆使して店舗データを収集します。店舗経営者は、マルチ決済機能を備えたタブレット端末やAI機能付きカメラを無償でレンタルし、店舗内に設置することでリアルタイムのデータを得ることが可能です。これにより、決済データはもちろん、顧客の年齢や性別、来店客数など多様なデータが得られるようになります。
特に、取得されるデータは「おみせアナリティクス」と称されるWEBサービスでアクセス可能で、経営者は自店舗の現状をより詳細に把握することができます。今後も新しいデータの取得項目が随時追加される予定です。
データの分析と活用
店舗から閲覧同意を得て提供された情報は、「おみせカルテ」を通じてに発信されます。このサービスでは、従来は可視化が容易でなかった店舗データを解析・活用し、経営やマーケティング戦略、融資判断など多岐にわたって利用することが可能です。
情報信託事業について
ニッポンソーシャルバンクが展開する「情報信託事業」は、一般的な情報信託銀行が個人情報を扱うことに対し、同社は中小個人商店を中心とした店舗データを対象としています。このため、店舗経営者は自身のビジネスをより有利に展開するためのサポートを受けることができ、地域経済の活性化にも寄与することが期待されています。
企業目標
同社は、金融とITテクノロジーを融合させた新サービスを提供し、中小企業の経営を支援することを目指しています。さらに、地域経済の立て直しや地方創生に寄与し、より働きやすい社会を築くことにも力を入れています。
概要
NIPPON Social Bank株式会社は、以下の情報を基に設立されました。
- - 本社所在地: 東京都品川区上大崎 2-14-5-3F
- - 設立日: 2019年4月3日
- - 資本金: 10,000,000円
- - 事業内容: 情報信託事業、店舗情報収集・解析・提供サービス
- - 代表: 畑野 裕亮
- - 顧問: 大橋 光博(日銀OB)
- - 研究開発責任者: 橋田 浩一(東京大学大学院教授)
- - 技術顧問: 山元 浩平(人工知能技術研究者)
このように、ニッポンソーシャルバンクの新たな取り組みは、中小個人商店の未来を開く一助となることでしょう。