科学コミュニケーションのリーダーであるカクタス・コミュニケーションズが、日本の学術ジャーナルを発信するオンラインプラットフォーム「J-STAGE」との新しいパートナーシップを発表しました。この連携により、J-STAGE上で公開される高品質な研究成果が、カクタスが提供する論文検索AIアシストツール「R Discovery」を通じて、より多くの研究者に届けられるようになります。
J-STAGEは、科学技術振興機構(JST)が運営しており、日本国内の数多くの発行機関からの4,000を超える学術刊行物を網羅しています。科学、技術、医学、工学、人文社会科学など、幅広い分野にわたる研究をカバーし、日本の学術研究において欠かせない存在となっています。
今回の新たな連携により、J-STAGEに掲載される論文のDOIリンクが「R Discovery」のデータベースに取り込まれます。これにより、世界190以上の国に広がるトップ大学や学術機関に所属する300万人を超えるユーザーは、新たに追加されたJ-STAGEの研究情報にアクセスできるようになります。
R Discoveryは、最新のAI技術を活用し、研究成果へアクセスする際の利便性を高めるツールです。ユーザーは音声機能を利用して移動中にも研究成果を聴取でき、翻訳機能を通じて日本語でも内容を読んだり聴いたりと、便利な機能が揃っています。
この連携を受けて、カクタス・コミュニケーションズの代表取締役、湯浅誠氏は、世界中の研究者に日本から発信される研究成果へのアクセスを容易にできることを喜びとして表明しました。国や言語の障壁を克服し、研究者が本業に集中できる環境を整えることを目指し、今後もAI技術の活用を進めていく意向を示しています。
一方、科学技術振興機構(JST)の中島律子部長も、今回の連携によって日本の学術コミュニティからの研究成果をより広く発信し、学術的な卓越性の文化が育まれることを期待するとコメントしました。
カクタス・コミュニケーションズは、2002年に設立された企業で、研究の資金調達や論文の出版、科学的なコミュニケーションを強化するAI製品の開発などに取り組んでいます。特に、カクタスが提供する「エディテージ」ブランドは、研究者へのトータルな支援を目的に設計されており、最新のAI技術を搭載したツールを展開しています。
R Discoveryもその一環として、研究者にとっての情報収集を効率化するために開発されており、利用者は最新の研究成果を簡単に把握することができます。今後、カクタスとJ-STAGEがどのように学術研究の発展に寄与していくのか、目が離せません。