アクティオの自動クレーンモード切替装置が新たな安全基準を確立
総合建設機械レンタルを手がける株式会社アクティオは、同社のロングセラー商品である「クレーンモード切替装置AATC®」を搭載したバックホーが、累計2000台の導入を達成したと発表しました。この画期的な装置は、作業現場における安全性を高めることを目的としており、特にクレーン機能を持つバックホーにおいてその必要性が叫ばれていました。
課題と背景
従来のクレーン機能付きバックホーでは、掘削モードのままクレーン作業を行うことが可能であり、この際に適切な手順を無視するケースが目立っていました。さらに人手不足が進行する中、機械操作に不慣れなオペレーターの増加が事故を引き起こす要因となっています。クレーンモードへの切替を行わずに作業をすることで、機体のバランスが崩れ、転倒事故が発生するケースが増加しています。
このような危険を未然に防ぐには、オペレーターが操作状況をしっかり認識できる機能が必要でした。
AATCの革新
「クレーンモード切替装置AATC®」は、クレーンフックの格納や未格納を検知するスイッチを装備しています。このシステムにより、クレーンフックが開放された時点で自動的にクレーンモードに切り替わります。クレーンモードではバケットのシリンダーが伸びきると、その状態で固定されるため、意図的な掘削作業は不可能です。こうした設計は、誤操作を防ぐために非常に有効であり、安全性が格段に向上します。
掘削作業に戻る場合は、運転席内のスイッチを手動でショベルモードに切り替える必要があります。この構造によって、それぞれの作業モードを明確に分け、オペレーターの誤操作を防止します。
今後の展望
アクティオは、今後も「レンサルティング」のノウハウを活かし、安全性をより一層高める商品やサービスを展開していく方針です。特に建設現場での高度な安全性を確保し続けることは、今後ますます重要なテーマとなります。
なお、AATCはクレーンモードへ切り替わる装置であり、転倒防止の安全装置ではありません。使用の際は、従来の安全対策を遵守することが求められます。更に、この装置は特定のバックホー(0.14〜0.7㎥クラス)に限って搭載されていることにも注意が必要です。
まとめ
アクティオの「クレーンモード切替装置AATC®」は、ただの機能強化ではなく、安全性向上に向けた重要な一歩です。今後もこの取り組みが多くの作業現場での事故を防ぎ、より安全な作業環境の実現に寄与することが期待されます。