「平和フォーラム」の開催について
2025年、日本は戦後80年を迎える重要な節目を迎えます。浄土真宗本願寺派はこの機会に「平和フォーラム」を開催し、仏教が平和に向かう道の可能性を探ります。かつて、私たちは国策に従い、戦争を仏教の名のもとに正当化するという痛ましい歴史を持っています。これを受けて、戦後は「平和」に向けた活動に取り組んできましたが、今日の国際情勢は依然として厳しく、ウクライナや中東地域の武力衝突が報じられています。
このような現代において、仏教・浄土真宗はどのように貢献できるのでしょうか。このフォーラムは、自他共に心豊かな社会を実現するための糸口を見つけることを目的としています。私たちが「平和」という理念を持ち続ける意味、そしてそのために何ができるのか、一緒に考えたいと思います。
フォーラムの詳細と内容
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第1部: 鼎談 11:15~13:00
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第2部: 映画上映 15:30~17:40
- - 会場: 本願寺聞法会館多目的ホール(第1部はライブ配信も予定)
第1部:鼎談
鼎談には、浄土真宗本願寺派の重鎮が集まり、戦後80年の経過を振り返りながら、宗教と社会の関わりについて議論を交わします。釈徹宗氏、赤松徹眞氏、寺本知正氏の3名が、それぞれの観点から「平和」についての見解を述べ、過去の教訓を今後の活動にどう生かすかを話し合います。
この鼎談では、宗教がなぜ平和への取り組みを行うのか、またその取り組みが現代社会にもたらす影響を深く掘り下げていきます。仏教の教えを通して、私たちが抱える課題を明らかにし、未来の展望を描いていく重要な機会です。
第2部:映画上映
続く第2部では、ドキュメンタリー映画『ドキュメンタリー沖縄戦~知られざる悲しみの記憶~』が上映されます。この映画は、沖縄戦の体験者たちの証言と専門家の解説を通じて、悲劇的な戦争の歴史を伝えます。沖縄では1945年、地上戦が行われ、多くの命が奪われました。この映画を通じて、現代人が戦争の記憶をどう引き継ぎ、平和の実現に向けて何ができるかを考える重要なきっかけとなることでしょう。
講師の言葉
鼎談に参加する釈徹宗氏は、「宗教共同体は平和や非暴力に貢献する一方で、逆に争いや暴力を引き起こすこともある」と警鐘を鳴らします。赤松徹眞氏は、異なる国々の人々との交流を重視し、「国を超えた対話が平和のメッセージになる」と語ります。寺本知正氏は、「平和を掲げるには、平和に背いてきた事実を受け入れることが必要」とし、過去の反省が未来の平和に繋がることを強調します。
この「平和フォーラム」は、私たちが平和への道を考える第一歩でもあります。歴史や教訓を振り返り、新たな一歩を踏み出すために、ぜひ多くの方にご参加いただき、共に考えていきたいと思います。