越境による人材成長の実効性を示した調査結果の公開

株式会社ローンディールが発表した越境インパクト調査レポート

株式会社ローンディールは、越境を通じた人材成長の実効性を浮き彫りにするために、「越境インパクト調査レポート」を発表しました。今回の調査は、大企業からの移籍者がベンチャー企業での経験を通じていかに成長しているかを探るもので、245名を対象に実施されました。

調査の背景と目的

「レンタル移籍」と呼ばれるプログラムを基にしたこの調査は、大企業の人材を6〜12ヶ月間、ベンチャー企業に派遣し、実践的な経営体験を提供するものです。調査では、リーダーシップやビジネススキル、エンゲージメント、キャリア自律性、越境度の5つのテーマが扱われ、53項目の自己評価設問を用いて分析されました。

主な調査結果

1. リーダーシップの向上

調査では、特にリーダーシップに関する能力が顕著に向上していることが確認されました。「巻き込み力」が平均1.6から3.7に成長し、他者を巻き込む力が強化されたと報告されています。これは起業家と共に働く経験が大きく影響していると考えられています。

2. ビジネススキルの進化

ビジネススキルにおいても全体的な向上が見られました。「業務推進力」は2.4から4.3へ、「仮説検証力」は1.1から2.9に上昇しました。この変化は個々の意志や価値観の変化が背景にあると思われ、移籍者の成長に寄与しています。

3. エンゲージメントの改善

越境プログラムによって離職への懸念がある中で、エンゲージメントは好転しているとの結果も出ました。特に「仕事のやりがい」や「成長機会」に対する認識が向上しており、自組織での働く意義を再発見する機会が提供されています。

4. キャリア自律の促進

レンタル移籍を経た後、業務外活動に参加する割合が15%から60%へ急上昇しています。これにより、移籍者は自分のキャリアを主体的に形成することができるようになりました。

5. 越境度の検証

ローンディールが提供する他のプログラム「side project」との比較も行われ、フルタイムの越境が長期的な成長にどう影響を与えるのかが示されています。

越境経験を経た新たな変革者たち

調査後に活動している移籍者の85%が新規事業に関与していることが明らかになり、移籍先のベンチャー企業との取引関係を築く例も増加しています。これは「越境」が個人の成長を超え、組織や企業間の変革を促す可能性を秘めていることを示唆しています。

調査の総括

この越境インパクト調査は、各テーマにおける個人の成長への寄与が確かめられた結果に終わりましたが、成長は個々人によって異なるため、定性的な評価も併せて行う必要があります。さらに越境度の評価によって、得られる経験の差異を分析する新たなアプローチも示されています。

株式会社ローンディールについて

株式会社ローンディールは、越境をコンセプトにし、人材育成やイノベーション創出を通じて企業の課題解決に貢献しています。その取り組みは、多くの大企業に採用され、大きな成果を上げています。今後も越境プログラムやレポートの発表を通じて、人材育成の新たな可能性を探求し続けることでしょう。

このような取り組みにより、企業の人事や組織課題において、より良い解決策を提供できることが期待されます。