リサイクル工場に革新をもたらす『Cycle View』の登場
2023年5月1日、サイクラーズグループに属する株式会社インターコムが、リサイクル工場向けのIoTサービス『Cycle View』を発表しました。このサービスは、廃棄物現場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、効率的なデータ活用を実現することを目的としています。特に、廃棄物業界は多くの不確定要素が存在するためDXの導入が遅れている現状がある中で、積極的に課題解決に取り組んでいます。
『Cycle View』の基本機能とその活用法
『Cycle View』は、リアルタイムで電流値を取得し、ダッシュボードやパトライトを通じて視覚化するシステムです。この技術により、これまで「見えなかった」データを明らかにし、リサイクル工場のオペレーションにおける新たな課題を発見する手助けとなります。特に、温度や湿度などのパラメーターも管理が可能で、状況に応じた柔軟な対応が求められる廃棄物処理現場にとって、非常に有益なシステムです。
当社は、グループ会社である東港金属の京浜島工場において『Cycle View』のテストを行い、その効果を実証しました。この導入により、破砕機の投入量やスピードがオペレーターによって異なっていた問題が解決され、効率的な稼働が実現しています。具体的には、オペレーターが行っていた作業の標準化が可能となり、生産性の向上に寄与しています。
リサイクル工場のDX推進の重要性
日本において、企業の約90%がデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいる一方で、リサイクル業界ではその比率が著しく低く、特に中小企業では0%という調査結果も存在します。これに対し、株式会社インターコムは、単純で使いやすいシステムの提供を通じて、業界全体のDX化を促進する考えです。
コストと導入の簡易性
『Cycle View』は、基本パッケージが198,000円から提供されており、これには工場データの可視化提案、AWS環境の構築、ダッシュボードの作成が含まれます。月額のランニングコストは30,000円からですが、導入時のオプション費用は別途見積もりとなっており、柔軟なカスタマイズが可能です。特に、アラート機能やネットワーク環境の改善など、さまざまなニーズに対応できます。
まとめ
サイクラーズグループが推進する『Cycle View』は、リサイクル工場の現場で直面する課題に対し、IT技術を駆使しての解決策を提供します。この新しいIoTサービスの導入により、業界全体が持続可能な社会に向けて進化していくことが期待されます。廃棄物処理事業の現場が抱える様々な問題を、解決へと導く可能性を秘めたこの取り組みには、ぜひ注目していただきたいものです。