株式会社UMIAILE、水上・水中ドローンの連携で藻場観測手法を実証

株式会社UMIAILEが水上・水中ドローンの連携による藻場観測を実施

株式会社UMIAILEと一般社団法人BlueArchは、神奈川県三浦市の城ヶ島で、水上ドローンと水中ドローンを連携させた新たな藻場観測手法の実証プロジェクトを開始しました。この取り組みは、有人船舶を一切使わずに行う藻場のモニタリング実験として、国内で初めての試みです。さらに、取得したデータはブルーカーボンクレジットの申請に役立てる計画です。

藻場が持つ重要性と課題

藻場は、海洋生態系において非常に重要な役割を果たしています。その主な機能は、CO₂を吸収・貯留することにあります。しかし、これまでの藻場モニタリング手法は、船舶や潜水士による調査が主流でした。この手法には、安全面やコスト、天候条件に左右されるという課題があり、それがブルーカーボンクレジットの活用拡大を妨げていました。

新たな藻場観測手法の実証内容

今回の実証プロジェクトでは、UMIAILEが開発した自律航行型の水上ドローンが重要な役割を果たします。具体的には、水上ドローンを中継拠点にし、水中ドローンを遠隔操作して藻場の撮影や観測を行います。このシステムにより、従来の艦船による調査を不要にし、運航の安定性も抜群で、悪天候下でも信頼性の高い観測が可能になります。プロジェクトの実証は、ワカメの生育条件が整った三浦市の藻場で行われ、集めたデータはブルーカーボンクレジット申請に用いられる予定です。

UMIAILEの貢献と展望

UMIAILEは、プロジェクト内で水上ドローンを基盤とした海洋データ収集システムを提供し、調査に伴うCO₂排出の削減を計画しています。陸から遠隔操作することで、安全性の向上だけでなく、コストを抑えた観測が実現する見込みです。さらに、同社はこのプロジェクトを通じて、藻場保全活動の持続可能性を高め、海洋分野における脱炭素化及びデータ活用の社会実装を進めることを目指しています。

会社概要

株式会社UMIAILEは、東京都墨田区に本社を置く企業で、自律型海洋ロボティクスの研究開発及びソリューション提供を行っています。代表取締役は板井亮佑氏で、設立は2025年です。UMIAILEは、海洋ロボティクスにおける取り組みの一環として、多様な分野のエンジニアを募集しており、未来の海を作るための仲間を求めています。詳細は公式サイトで確認できます。

UMIAILE公式サイト