大阪ガス株式会社(代表取締役社長:藤原 正隆)は、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国に位置する国営石油会社ADNOC(アブダビ国営石油会社)とのあいだで、液化天然ガス(LNG)の売買契約を結びました。この契約により、ルワイスプロジェクトで生産されるLNGが、日本を含む多国に供給される見込みです。
ルワイスプロジェクトは、アブダビのルワイス工業都市に設置される新たなLNG基地によって運営され、その最大生産能力は年間約960万トンに達する予定です。大阪ガスは、2020年代後半から15年間にわたり、年間最大約80万トンのLNGをこのプロジェクトから受け取ることになります。この契約は、大阪ガスがアブダビから長期にわたるLNGの調達を行う初の試みであり、同社にとってはエネルギー供給の安定性を向上させるための重要なステップとなります。
大阪ガスは、2024年3月7日に発表した中期経営計画「Connecting Ambitious Dreams」において、2030年に向けたエネルギー供給の安定化と気候変動への対策を表明しています。この計画の一環として、安定供給を確立すると同時に、カーボンニュートラルの実現に向けた基盤を整備することを目指しています。
天然ガスはトランジション期において重要なエネルギー源であり、大阪ガスは引き続き安定的な調達、開発、供給に取り組むとともに、低炭素化や脱炭素化の進展にも寄与する計画です。
【本契約の概要】
- - 売主:ADNOC社
- - 買主:大阪ガス及びOsaka Gas Energy Supply and Trading Pte. Ltd.
- - 契約期間:2020年代後半から15年間
- - 契約数量:最大約80万トン/年
- - 受渡条件:DES(揚地渡し)* 1
【プロジェクトの概要】
- - 所在地:アブダビ ルワイス工業都市
- - 株主:ADNOC 60%、三井物産子会社 10%、BP子会社 10%、Shell子会社 10%、TotalEnergies子会社 10%
- - 基地概要:液化設備を2系列、LNGタンクを2基、LNG出荷桟橋を1基有する予定で、年間の生産規模は960万トンに達する見込みです。
今回の契約は、大阪ガスにとってエネルギー供給の多様化を図るための大きな期待を寄せるものであり、今後の動向にも注目が集まります。