自動運転時代のV2X通信システム:技術実証と社会実装に向けた新たな挑戦
自動運転時代のV2X通信システム:技術実証と社会実装に向けた新たな挑戦
近年、自動運転技術の進展とともに、通信インフラの重要性が増しています。特に、車両と周辺環境との情報を瞬時にやり取りできるV2X(Vehicle to Everything)通信が注目されています。この度、株式会社三菱総合研究所が総務省の委託を受け、自動運転車両を支えるためのV2X通信システムの技術的な調査と実証を進めることが発表されました。これにより、自動運転の社会実装に向けた大きな一歩が踏み出されることになります。
自動運転とV2X通信の重要性
政府が掲げる「第3次交通政策基本計画」において、自動運転レベル4の車両を2030年度には1万台にまで拡大する目標が設定されており、この実現に向けたけん引役としてV2X通信が重要な役割を果たしています。V2X通信は、車両同士や道路、信号、さらにはネットワークとの情報交換を可能にし、交通事故を未然に防ぐための安全支援機能を提供するものです。
この通信方式には、700MHz帯や5.9GHz帯の専用通信と、既存の携帯電話網(4G/5G)を使用した方式が存在します。それぞれの特性を最大限活かしながら、自動運転車両の遠隔監視や支援を行うことが期待されています。
本事業の仲間たち
本事業には、三菱総合研究所を中心に多くの企業が参画しています。エム・アール・アイ リサーチアソシエイツ、沖電気工業、KDDI、スマートモビリティインフラ技術研究組合、株式会社ティアフォー、T2、日本電気など、各社が専門領域を持ち寄り、V2X通信の実証実験や技術検証を協力して進めていきます。
例えば、KDDIは自社のネットワーク技術を活かして、自動運転車両の遠隔監視を行います。沖電気工業は、V2X通信のインフラに必要な機器を提供し、技術検証に貢献する予定です。また、ティアフォーはオープンソースソフトウェア「Autoware」を使用して、自動運転用の通信基盤を確立する役割を担います。
技術実証の取り組み
この事業では、一般道と高速道路においてV2X通信の有効性を実証していきます。たとえば、700MHz帯や5.9GHz帯の通信を利用して、自動運転バスが交差点での衝突を避けるための支援を行ったり、複数の自動運転車両が同時に遠隔監視される状況が想定されます。
さらに、5.9GHz帯V2X通信の全国展開を考える上で、既存の無線システムとの共存条件なども精緻に検討されます。特に、信号や衛星通信との干渉を避けながら、効果的な通信環境を整備することが求められています。
将来に向けての期待
本事業の成果は、今後の自動運転車両の普及に向けた大きな一助となることが期待されています。V2X通信システムの技術検証の結果は、国や関係事業者における技術的条件の策定や、導入促進の方策にも寄与します。自動運転社会の安全性向上を目指し、三菱総合研究所は共に参加する企業と連携し、V2X通信の実用化を進めていくでしょう。
社会の変革を迎えつつある今、V2X通信の進展は交通システムの未来を変える可能性を秘めています。さまざまな企業が協力し、安全でスマートな交通環境を実現していく姿は、私たちの暮らしをより快適にすることでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社三菱総合研究所
- 住所
- 東京都千代田区永田町2-10-3
- 電話番号
-
03-5157-2111