ノエビアスタジアム神戸のセンサリールームがキッズデザイン賞を受賞
2021年9月に、神戸市のノエビアスタジアムに新たに設けられた「センサリールーム」が、第18回キッズデザイン賞を受賞しました。この部屋は、特に感覚に敏感な人々が快適に過ごせるよう設計された特別な空間です。
センサリールームとは?
「センサリールーム」とは、 loud noiseや強い光に過敏な方々がリラックスできる空間のことを指します。従来の日本のセンサリールームは寒々しい印象がありましたが、今回のセンサリールームは「コクーン(繭)」をテーマに、観戦や空間体験を楽しむことができる魅力的な設計が施されています。ノエビアスタジアムの4Fに位置し、約42平米の広さを持っています。
デザインの特徴
設計を手掛けたのは、株式会社L&Bの代表、七種珠水氏。彼女は「母親の胎内にいるような安心感を空間全体で表現したかった」と語ります。素材は全て柔らかく、床には心地よい人工芝が敷かれています。また、什器はすべて丸みを帯びたデザインで、優しいパステルカラーが選ばれています。
特に、Yogibo Mateという動物を模したクッションは、子供たちにとって楽しい刺激を与え、抱きしめたくなるような存在感を持っています。また、壁面には知育道具が配置されており、家族が共に観戦できるテーブル席も設けられています。
子どもたちのための安全な空間
キッズデザイン賞は、「子どもたちが安全に暮らす」「感性や創造性豊かに育つ」といったテーマをもとにしています。この賞は、子どもが使う道具やサービスのデザインだけでなく、大人向けの製品にも子育てを考慮したデザインが求められます。
このセンサリールームの設計は、その基準を満たし、さらには多くの人々に広めていく価値があります。具体的な利用方法としては、INAC神戸レオネッサの試合日には、最大で2家族が利用できるようになっています。利用希望者は、WEリーグの公式ウェブサイトから応募が可能です。
企業情報L&B
株式会社L&Bは、2016年に設立され、社会課題の解決に向けてデザインの力を活用している企業です。彼らは単に美しさを追求するのではなく、ビジネス戦略からデザインの実行まで全てのプロセスに携わり、クライアントとの共同作業を重視しています。
このように、ノエビアスタジアムのセンサリールームは、感覚過敏を持つ人々やその家族にとって、安心して時間を過ごすことができる場所として重要な役割を果たしています。今後も、このような取り組みが増えていくことを願います。