MATLABとSimulink、新たなRelease 2024bで革新を実現
MathWorksが発表したMATLABおよびSimulinkの新機能
MathWorks社は、最新のMATLAB®およびSimulink®のバージョン「Release 2024b(以下、R2024b)」を発表しました。この新バージョンにより、無線通信システムや制御システム、デジタル信号処理に関わる技術者や研究者のワークフローをより効率的に合理化するための様々な機能が導入されました。
新しい機能とアップデートの概要
R2024bでは、多くのツールがメジャーアップデートされています。特に以下のツールに注目が集まっています。
1. 5G Toolbox™の進化
このツールは当初、New Radio(NR)や5G-Advancedシステムのモデル化とシミュレーションを支援することを目的としていましたが、今では最先端の6G技術や5G信号品質の評価にも対応しています。これにより、研究者や技術者は次世代通信の研究をより一層進めることが可能になります。
2. DSP HDL Toolbox™の強化
信号処理アプリケーション用のSimulinkブロックが増え、ハードウェアへの実装も容易に。新たに追加された対話型DSP HDL IPデザイナーアプリは、DSPアルゴリズムの構築や検証用コンポーネントの生成をサポートします。これにより、開発の迅速化が期待されています。
3. Simulink Control Design™での非線形制御
Simulink Control Design™は、制御システムのデザインと解析を行うための強力なツールです。スライディングモード制御や反復学習制御などの先進的な制御手法を簡単に実装可能にし、エンジニアが求める精度を確保します。
4. System Composer™でのモデリングの拡張
このツールにより、ソフトウェアアーキテクチャのモデルベースの開発が進み、システム動作の記述が簡素化されます。アクティビティ図やシーケンス図を使った詳細な設計が容易になります。
5. 新たなハードウェアサポート
Quallcomm® Hexagon™用の新しいハードウェアサポートパッケージが登場しました。これにより、Simulinkとモデルベースデザインを活用してDSPアプリを開発し、多様なSnapdragonプロセッサに量産品質のCコードを展開することが可能です。
MathWorksのビジョン
MathWorksのDesign Automation開発部門VPであるAndy Grace氏は、「シミュレーションとモデルベースデザインは、安全性の高い製品の提供において重要な役割を果たします。R2024bはエンジニアのワークフローの自動化や合理化をサポートし、システムの性能と信頼性を最適化するために設計されています。」と述べています。
MathWorksについて
MathWorksは1984年に設立された誇るべき数学的計算に特化したソフトウェア開発会社です。MATLABはその代表的な製品で、エンジニアや科学者がデータの解析や可視化に幅広く使用しています。また、Simulinkはモデルベースデザインのために多くの業界で利用されています。今日、MathWorksはマサチューセッツ州ネイティックを本拠地に、世界中で6500人以上の従業員を有し、自動車、航空宇宙、エレクトロニクス、金融、ライフサイエンスなどの分野で革新を推進しています。
詳細情報
MATLABおよびSimulinkの最新機能の詳細については、公式サイトのR2024bハイライトページをぜひご覧ください。
会社情報
- 会社名
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マスワークス合同会社
- 住所
- 東京都港区赤坂4-15-1赤坂ガーデンシティ7階
- 電話番号
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03-6367-6700