日本のサントリーホールディングス(株)が推進する「水育(みずいく)」は、子どもたちに水の重要性を伝えるための独自の環境教育プログラムです。このプログラムは、2023年7月からオーストラリアにおいて新たに展開されることが発表されました。
オーストラリアでの「水育」の実施
今回の活動は、環境系NGOのアースウォッチ・オーストラリアとの協力のもと、クイーンズランド州イプスウィッチとその周辺の小学校で実施されます。対象は小学4年生から6年生の子どもたちで、地域の水に関する課題に焦点を当てた教育が行われ、具体的には水の循環や水と生物多様性の関連性、水資源や水源の保全の重要性を学ぶことになります。これにより、子どもたちは自然の仕組みや水の重要性を理解する機会を得るのです。
地球規模で広がる「水育」
「水育」は2004年に日本でスタートし、20年以上の歴史を持つプログラムです。海外へは2015年に初めてベトナムで展開され、その後アジア、ヨーロッパ、オセアニアと展開国が広がりました。オーストラリアでの導入により、プログラムは9か国目(日本を含む)となり、参加した学校や地域からは高い評価を受けています。特にベトナムにおいては、2022年12月に教育訓練省と協力協定を結び、全国規模で「水育」を展開することが決まりました。
地域社会との連携
サントリーグループは、水資源を守り、環境を保全するという使命のもと、自然の恵みを大切にした企業活動を行っています。「水育」の取り組みを通じて、今後も地域社会との連携を深め、水の重要性を次世代に伝えることを目指しています。これまでの活動で、すでに100万人以上に教育が行われ、2030年までに500万人への展開を目指しているとのことです。
子どもたちへのメッセージ
「水育」の責任者である藤原正明常務執行役員は、活動の拡大に嬉しさを表明し、地域の自然を体験しながら水の大切さを学ぶことで、子どもたちが家庭やコミュニティにその知識を持ち帰ることを期待しています。このようなプログラムが、地域社会全体で水資源の重要性を再認識し、次の世代に良い影響を与えることができるでしょう。
参考リンク