UI/UX開発支援ツールの新たな展望
インフラジスティックス・ジャパン株式会社は、2025年におけるシステム開発を見据えた調査レポートを発表しました。このレポートは、日本国内の情報システム開発企業200社を対象に実施され、今後の開発環境におけるAIやUXツールの利用状況、そして直面する課題を浮き彫りにしました。
AI開発支援ツールの活用状況
調査結果によると、AI開発支援ツールの中では「ChatGPT」が45.0%と最も多く使用されています。次いで「GitHub Copilot」が39.0%、そして「Microsoft Copilot」が22.0%を占めており、これらのツールはOpenAIの大規模言語モデルを基盤にしています。プログラミングに特化したAIツールの選択肢はますます増えており、Anthropicの「Claude Code」などが新たに登場する予定です。
一方で、AI活用に関しては多くの企業が法的リスクを懸念しています。具体的には、「AIによるコード自動補完がGPL違反を引き起こす恐れがある」と答えた企業は14.0%に達し、将来的な懸念事項よりも実際のリスクとして強い関心が寄せられています。これにより、AIによるコード提案を適切に活用する場面および避ける場面を見極めることが重要です。
テスト自動化ツールの現状
テスト自動化ツールについては、現在利用されているツールは分散しているものの、「Autify」が9.5%と最も広く利用されています。さらに、「現在利用していないが、今後利用する予定」と回答した企業は22.0%に上り、テスト自動化への高い需要が見込まれています。しかしながら、25.5%の企業が「現時点では判断できない」と回答しており、導入に対する障壁が依然として存在していることも明らかになっています。
特に、「使いこなせる人材やスキルが不足している」といった意見や、「既存の開発ツールとの両立が課題」といった具体的な障害が挙げられています。
ユーザー要件の変動がもたらす影響
調査で最も重要な課題として浮上したのは「ユーザー要件の変動」で、約29%の企業がこの問題を挙げています。さらに、納期が短縮化されているという課題も23.5%に上りました。特にUI(ユーザーインターフェース)は、ユーザーが最初に接する部分であるため、機能の追加や変更が頻繁に発生します。このため、23.0%の企業が「開発途中でユーザーから高機能なUI要素を求められる」といった悩みを抱えています。
大企業による内製化が進むことに対しては、課題に感じている企業は約5%にとどまっているため、情報システム開発会社は引き続き変動するユーザー要件に対応しつつ、短納期での開発が求められています。
調査レポートのダウンロード
この調査レポートの詳細は、全14ページのPDF形式で公開されています。具体的な数値や文言が記載されているため、興味がある方はぜひダウンロードしてご確認ください。