山形銀行がパーセフォニの炭素会計システムを導入
米国アリゾナ州テンピに本社を置くパーセフォニが提供する気候管理・炭素会計プラットフォーム(CMAP)が、山形県の山形銀行に採用されました。この導入は三井住友銀行を通じて実現され、日本IBMがその導入支援を担当しています。
このシステムにより、山形銀行は国際的な排出算定基準であるGHGプロトコルやPCAFに則った炭素会計の運用が可能になります。これによって、投融資先に関する温室効果ガスの排出量を一元的に把握し、算定作業を大幅に効率化することが見込まれています。さらに、ファイナンスド・エミッションの分析・管理が可能となり、地域内での脱炭素化の取り組みを一層進めることが期待されています。
気候変動に対する社会の関心が高まる中、金融機関の役割もますます重要になっています。特に、金融機関自身がカーボンニュートラルの目標を掲げ、それに向けた取り組みを進めなければならなくなっています。関与先の脱炭素を推進するために、エンゲージメントと呼ばれる働きかけが必要とされています。さらに、東京証券取引所のプライム市場上場企業はTCFDの提言に基づく情報開示が求められるなど、規制当局や市場からの期待にも応える必要があります。
パーセフォニの日本での責任者である坂本晃一氏は、「三井住友銀行と日本IBMとのパートナーシップを通じて、当社のプラットフォームが採用されたことを大変嬉しく思います」と述べ、山形銀行とその投融資先企業における脱炭素化の推進に貢献することを期待しています。また、今後もパーセフォニは世界クラスのプラットフォームの提供と専門知識の共有を通じて、事業者の脱炭素化を支援していく姿勢を示しています。
山形銀行のサステナビリティへの取り組み
山形銀行は1896年に創立され、地域の発展を目指してさまざまな課題解決に取り組んでいます。特に「地域経済の持続的な成長」「環境保全」といったサステナビリティの方針を掲げ、地域社会への貢献に努めています。
三井住友銀行の気候変動対策
三井住友銀行は、自らのGHGを2030年までにネットゼロとすること、また2050年までに投融資ポートフォリオ全体においてもネットゼロを目指すことを明言しています。さらに、国内外のさまざまな課題に対する真摯な取り組みが評価されています。
日本IBMのビジョン
日本IBMは175カ国以上でビジネスを展開するグローバル企業で、気候変動に関する取り組みを行っています。基本的な研究から実践的なコンサルティングまで、企業や金融機関のデジタル・トランスフォーメーションを支援する姿勢を貫いています。
結語
山形銀行の今回の取り組みは、地域経済と環境保全の両立を目指す重要な一歩です。パーセフォニの炭素会計システムが地域内の企業の脱炭素化を加速させ、持続可能な社会の実現に向けた貢献が期待されます。