AI音楽創造の原則に賛同
2024-06-28 18:30:46

ローランドとユニバーサル ミュージック グループが提唱する「AIによる音楽創造のための原則」に50以上の企業や団体が賛同

音楽業界がAI技術の倫理的な活用に向け、結束を固める



ローランド株式会社とユニバーサル ミュージック グループ(以下UMG)が共同で提唱した「AIによる音楽創造のための原則」に、世界的に著名な50以上の音楽関連企業、団体、機関が賛同しました。2024年3月20日(米国時間)に特設サイト“AI for Music”にて発表されたこの原則は、音楽制作におけるAI技術の進化に伴い、人間の創造性を尊重し、責任あるAI活用を促進する指針として注目されています。

AIがもたらす音楽制作の変革と課題

近年、生成AI技術の急速な発展は、音楽制作にも大きな影響を与えています。AIを活用した音楽制作ツールは、作曲、編曲、演奏など、従来は人間が行っていた作業を自動化したり、新たな音楽表現の可能性を切り開いたりするなど、大きな可能性を秘めています。しかし同時に、AI技術がもたらす影響をどのように管理し、倫理的な課題をどのように克服していくのかという問題も浮上しています。

「AIによる音楽創造のための原則」: 音楽業界の未来を導く指針

ローランドとUMGが提唱する「AIによる音楽創造のための原則」は、このような課題への対応策として、音楽業界におけるAI技術の倫理的な活用を促すための指針です。この原則は、以下の7つの項目から構成されています。

1. 音楽は人間性の中核を成すものである。
2. 人類と音楽は切っても切り離せないものである。
3. AIが人間の創造性をさらに広げることを信じる。
4. 人間が創造した作品は尊重され、保護されなければならない。
5. 責任あるAIには透明性が不可欠である。
6. 音楽アーティストやソングライターなどのクリエイターの視点を尊重しなければならない。
7. 音楽に命を吹き込むことへの手助けができることを誇りに思う。

これらの原則は、音楽の核心である人間の精神を守るために、AI技術を倫理的に活用していく必要性を強調しています。

業界をリードする企業や団体の連携

「AIによる音楽創造のための原則」に賛同した企業や団体には、NAMM(全米音楽商協会)、シドニー大学、BandLab Technologies、Splice、Native Instruments、Focusrite、Output、Beatport、Waves、Soundful、LANDR、Eventide、GPU Audioなどが含まれます。音楽制作に関わる多岐にわたる企業や団体の参加は、AI技術の倫理的な活用に向けて、業界全体で共通認識を持つことの重要性を示しています。

音楽制作におけるAI技術の責任ある未来に向けて

ローランド、UMG、そして賛同する多くの企業や団体は、音楽制作におけるAI技術の責任ある未来を実現するため、引き続き連携していくことを表明しています。音楽業界のリーダーたちが、倫理的な原則を共有し、AI技術を積極的に活用することで、音楽の創造性と革新性を維持しながら、音楽業界の持続的な発展に貢献していくことが期待されています。

賛同企業・団体の声



BandLab Technologies メン・ルー・クオック CEO兼共同創設者:

「私たちは今、音楽制作の進化において極めて重要な瞬間にいます。リーダーとして、AIがアーティストをサポートし、彼らの誠実な創造性を尊重し、思慮深く保証することは私たちの責任です。新しいツールを開発するとき、テクノロジーが人間の創造性を覆い隠すのではなく、向上させるときに最高の力を発揮することを忘れてはなりません。」

Splice カクル・スリヴァスタヴァ CEO:

「AIは私たちの業界に新たな機会をもたらし、多くのミュージシャンがこれらのツールに触発されています。しかし今は、新しいテクノロジーに対する責任と、あらゆるクリエイターの権利の尊重をサポートする重要な時期です。これは人間を中心に据えたものです。」

Focusrite PLC ティム・キャロル CEO:

「すべてのテクノロジーと同様に、Focusrite Groupは、AIがアーティストの創造性を促進するためのもうひとつのツールセットとなることを望んでいます。私たちは“AI For Music”を支援し、このテクノロジーが責任ある方法で使用されることを確実にするために、私たちの役割を果たせることを誇りに思います。」

ジョージア工科大学 音楽技術センター創設ディレクター ギル・ワインバーグ氏:

「私は、AIが人間の創造性、表現力、芸術性をサポートし続ける方法を創造するために、学術界と産業界が協力し合える“AI for Music”の活動を支持します。」

NAMM ジョン・ムリンチャック 社長兼CEO:

「NAMMは124年にわたり、業界が一丸となって新しいテクノロジーを取り入れることの重要性を強調してきました。AIは、イノベーションと潜在的な脅威の長い歴史の中で最も新しい技術であり、我々は人間の芸術的表現をサポートする原則を受け入れ、倫理的に訓練された技術を促進し、新しい技術とツールが我々の業界を強化するために使用されることを保証するために協力しなければならないと考えています。」

ローランド株式会社 ポール・マッケイブ グローバル・カスタマー・エクスペリエンス部長:

「生成AIが人間の創造性にもたらすリスクに、音楽業界が早急に対応する必要性を認識していることは素晴らしいことです。この原則は、さまざまな音楽関連企業・団体にとってタイムリーなソリューションであることが証明されています。メンバーのなかには、すでに確固たるAI戦略を導入している組織もあれば、さまざまな発見段階にある組織もあります。」

UMG クリス・ホートン ストラテジック・テクノロジー担当シニア・バイスプレジデント:

「現在および将来のアーティストのニーズと関心に対応するツール、サービス、教育者、サービスのエコシステム全体から、本原則のサポーターが増えていることを嬉しく思います。これらすべての参加組織による支援の範囲は、AIの導入に対する思慮深いアプローチを強く提唱することの重要性について、コンセンサスが生まれつつあることを明確に示しています。」

ユニバーサル ミュージック グループ

ユニバーサル ミュージック グループは、芸術がもたらす力で文化を育みます。音楽を軸にエンタテインメント分野で世界をリードし、音楽制作や音楽出版、マーチャンダイジング、映像コンテンツなど幅広く事業を展開しています。あらゆるジャンルを網羅した最も包括的な音楽作品のラインアップを提供し、アーティストの発掘・育成を行い、世界中で高く評価されるヒット作品を数多く届けています。芸術性・革新性・起業家精神を重視し、アーティストの価値を高め、音楽ファンに新たな体験を提供するためのサービス・プラットフォーム・新たなビジネスモデルの開発に取り組んでいます。ユニバーサル ミュージック合同会社は、ユニバーサル ミュージック グループの日本法人です。

ユニバーサル ミュージック グループ ウェブサイト(英語): https://www.universalmusic.com/
ユニバーサル ミュージック合同会社 https://www.universal-music.co.jp/

注記:

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