省力化稲作の新時代を切り開く自律走行ロボットの開発
株式会社テムザックは、京都府京都市を拠点とするサービスロボットメーカーで、最近話題沸騰の省力化稲作を支援する新しいロボット「収穫ロボット(RMD-0)」および「多用途ロボット(MU-0)」を開発しました。これらのロボットは、特に中山間農地における稲作の効率化を目的として設計されています。これにより、多くの課題が解決されることが期待されています。
ロボットの特長
収穫ロボット RMD-0
収穫ロボットは、小型で電動、非搭乗型の設計となっており、軽トラックに積載可能なサイズおよび重量です。収穫作業では開始指示を行うことで自動で動作を開始し、リモコンによる遠隔操作も可能です。このため、農業経験が少ない方々でも直感的に使用できるように配慮されています。また、再生二期作に対応しており、高刈り(約50cm)と立毛脱穀を行うことで、効率的な二度の収穫が可能になります。
多用途ロボット MU-0
多用途ロボットは、圃場の四隅から伸びるワイヤーを利用した浮遊式移動システムを備えています。これにより、他のロボットの自律移動をサポートし、作業を円滑に進めることができます。また、害獣追払い機能や生育状況のセンシング機能を追加することも可能で、圃場の見回り効率を向上させます。
省力化稲作支援サービスの実施
同社は、省力化稲作支援サービスの実証プロジェクトも進めています。このプロジェクトでは、ロボット遠隔管制センターの運用や、先進的な無線技術を利用した映像伝送システムを導入し、AIを活用して圃場内のリスクを自動検知することに取り組んでいます。これにより、効率的かつ安全な稲作が実現され、農業のデジタル化を進めていく予定です。
高度な通信技術の活用
プロジェクトは、先進的な無線通信技術を活用し、特にWi-Fi HalowやStarlinkを利用して、圃場内の映像をリアルタイムで伝送。AIによる異常検知や緊急停止操作が可能な体制を整えています。このように、ロボットと新しい通信技術を組み合わせることで、省力化のみならず安全性も確保されています。
今後の展開
テムザックは、今後も開発したロボットの改良を進め、より高機能なシステムを目指しています。また、全国の中山間農地における稲作を維持するために、新たな収益源を提供しながら、地域貢献を図っていく構想があります。
このプロジェクトは、地域住民や農業に興味を持つ人々が参加できるマッチングシステムを将来的に導入する計画で、農業への新たな参加の道を開くことも目指しています。
会社概要
株式会社テムザックは、人とロボットの共存社会を目指し、医療や建築、災害救助など多様な分野で実用的なロボットを開発しています。今後も進化し続けるテムザックに注目が集まっています。