令和2年4月から令和3年6月にかけて、1200年の伝教大師最澄を偲ぶ「不滅の法灯」が全国4地区を巡る行脚が始まります。この取り組みは、伝教大師が紡いできた教えと文化を未来に引き継ぎ、新たに生まれた平和な価値観を共に考えることを目的としています。
不滅の法灯とは
不滅の法灯は、西暦788年に最澄が一乗止観院を建立し、その際に灯された灯明のことです。今日でも、根本中堂内で僧侶によって絶え間なく灯され続けています。この行脚では、その尊い灯を全国の寺院に奉安しながら、参拝者と共にその意義を深めていく予定です。
全国行脚のスケジュール
この行脚は、各地区ごとに分けられており、合計で14ヶ月にわたって実施されます。それぞれの地区では、指定された寺院で不滅の法灯を受け継ぐ儀式が行われ、この貴重な灯火が次第に全国を巡っていきます。
第1地区:北海道・東北・北関東
- - 北海道管内:4~5月
- - 陸奥教区:6~7月
- - 山形教区:8~9月
- - 福島教区:10~11月
- - 茨城教区:12~1月
- - 栃木教区:2~3月
- - 群馬教区:4~5月
- *第1寺院:光明院(小樽市) 4月4日~4月15日
第2地区:南関東・甲信越
- - 信越教区:4~6月
- - 神奈川教区:6~8月
- - 東京教区:8~10月
- - 埼玉教区:10~12月
- - 北総教区:1~3月
- - 南総教区:3~6月
- *第1寺院:領法寺(下伊那郡) 4月2日~4月4日
第3地区:東海・北陸・近畿
- - 滋賀教区:4~5月
- - 北陸教区:6~7月
- - 三岐教区:9~10月
- - 東海教区:11~1月
- - 近畿教区:1~2月
- - 兵庫教区:3~4月
- - 京都教区:5月
- *第1寺院:法光寺(大津市) 4月2日~4月3日
第4地区:中四国・九州
- - 山陰教区:4~5月
- - 玄清法流:6月
- - 九州東教区:7~8月
- - 九州西教区:9~11月
- - 常楽院法流:12月
- - 四国教区:1~2月
- - 岡山教区:3~5月
- *第1寺院:観音院(鳥取市) 4月2日~4月9日
地域の魅力と平和のシェア
さらに、本行脚に併せて、学生たちが中心となり日常の生活の中で見つけた「身近な平和」を記録し、SNSで発信するプロジェクトも行われています。これにより、地域の魅力と平和の意識が広まり、次世代へと受け継がれるきっかけとなるでしょう。具体的には、写真や物語を通じて、心に響く和平の瞬間を共有していきます。
伝教大師の教えを基に、今後の1200年を見据えながら、地域の人々や参拝者が共に歩む道は、明るい未来への一歩です。この大イベントを通じて、仏教文化がもたらす意義と、その継承の重要性を再認識する機会になることでしょう。ぜひ、一緒にその歩みに参加しましょう。