2024年お墓購入者アンケート報告:和型から洋型への移行が顕著に
全国約200社の石材店から成る「一般社団法人 全国優良石材店の会」が実施した「2024年お墓購入者アンケート調査」の結果が発表されました。この調査は、今年3月1日から5月31日までの期間に、お墓を購入した人を対象とし、WEBで実施されたもので、有効回答数は888件という大規模なものです。2004年から毎年行われ、今年で21回目の実施となります。
墓石のタイプ
調査結果によると、購入者が建立したお墓のタイプは、伝統的な和型が27.3%、シンプルな洋型が52.7%、デザイン墓は14.5%となりました。ここで特筆すべきは、伝統的な和型の支持が過去10年間で大きく減少している点です。2015年には39.8%のシェアがあった和型が、今年は27.3%にまで減少しているのに対し、シンプルな洋型は41.8%から52.7%に増加しています。
地域別の傾向を見てみると、東京都とその周辺では洋型が圧倒的に人気を集め、74.8%が洋型を選択しました。この地域では和型は13.2%と少数派です。一方、四国や中国地方、近畿地方など西日本では和型の支持が高く、特に四国は64.7%が和型を選んでいます。
墓石の購入価格
次に、墓石の購入金額を分析すると、150万円以上200万円未満が24.1%と最も多く、続いて200万円以上300万円未満が21.5%、120万円以上150万円未満が14.6%という結果でした。全国の平均購入価格は171.0万円で、昨年よりもわずかに上昇しています。
地域別の平均価格を見ると、九州地方が203.6万円で最も高く、北海道の194.9万円、中国地方188.7万円と続いています。特に九州と近畿地方との差は55.4万円に達しています。
購入の参考情報
墓石を購入する際の参考情報でも、最も影響力を持つのは「石材店のアドバイス」で75.8%の人がこれを参考にしています。続いて「墓地へ行って参考にした」が34.0%、「家族や知人の話」が28.8%と続きます。地域によっては「墓地へ行って参考にした」が特に多い地方もあり、関東では44.5%と高い割合を示します。
供養への考え方
調査の中で、お墓を選ぶ際に重視した点としては、価格(51.4%)、石の材質(39.1%)、石の色(38.1%)が上位に挙げられました。特に価格は1都3県や近畿地方で高い関心を持たれています。
さらに、石のお墓以外も検討した層の中で、最終的に石のお墓を選んだ理由は、お墓参りがしやすいから(43.4%)、心を込めて供養できるから(41.5%)という意見が多く見られました。これらの結果から、石のお墓には安心感や心の落ち着きを求める人が多いことが浮かび上がります。
誰のためのお墓か
最後に、お墓を建てる理由として最も多かったのは「ご両親」のため(37.0%)、次いで「ご先祖様」(22.3%)や「ご夫婦」との回答が続きました。個々の選択が異なる中でも、石のお墓で心を寄せたいという思いは共通しているようです。
調査の詳細は、
こちらからご覧いただけます。