泉穴師神社の新たな取り組み:身体健全・病気平癒守の授与
大阪府泉大津市に位置する泉穴師神社は、樹齢600年の御神木から製作された「身体健全・病気平癒守」の授与を2024年1月1日より開始します。この御神木は、2018年の台風で倒れてしまいましたが、その姿を保存し続けることが地域にとっての希望となっています。
倒木した御神木と「穴師の森」
泉穴師神社の境内には「穴師の森」という市内唯一の森があり、その中心にひときわ目立つ大小の御神木がありました。しかし、倒れた木はただの木ではなく、地域の象徴でした。地元の小学校では校歌にも登場し済みました。
倒木の後、処分を検討された際に、「この御神木を本当に撤去して良いのか?」という疑問が生まれ、地元の人々と神社の役員、泉大津市長での話し合いが進められました。その結果、「この木を災害遺産として残す」という決議がなされ、倒れた姿のまま穴師の森に保存されることとなりました。
市民の力で資金を集めたクラウドファンディングで、その保存が実現し、今では横たわった幹から新たな芽が伸び葉を茂らせています。この木は自然の生命力が表れている象徴的存在となり、地域の人々にも愛されています。
身体健全・病気平癒守の制作
この御神木の枝や樹皮は薬の木ともいわれており、その特性を活用した「身体健全・病気平癒守り」が誕生しました。御守りは、御神木の枝や樹皮をもとにして染め上げられたウールの布で作られています。制作過程では、実際に森で保管されていた材料を使用し、自然の恵みを大切にしています。
この御守りは、心や身体の健康への願いを込めて神前で祈祷され、地域の人々の健康を願う重要な役割を果たしています。
地域へのコミットメント
泉大津市では市長が述べるように、食事や運動、休息など、健康を考えたさまざまな施策に取り組んでおり、御神木の存在がその理念を補完しています。市長も「台風で倒れた御神木の姿を見て、生命の循環や再生の大切さに気づいた」と話しており、そのメッセージは地域への感謝の心へと繋がっています。
このように、泉穴師神社やその周辺の環境がそのまま地域に受け継がれ、未来へとつながっていくことが期待されています。
最後に
地域の人々と共に新たな一歩を踏み出した泉穴師神社の「身体健全・病気平癒守」は、ただの御守りではなく、地域の歴史や信仰、願いを背負ったものです。ぜひ皆さんも泉穴師神社を訪れ、この特別な御守りを手に取って、その意味を感じていただきたいと思います。