農業とエシカルな消費を学ぶ子どもたちの体験
一般社団法人サスティナブルフードチェーン協議会(SFA)は、東京都からの委託事業「未来を担う子どもたちへの食の支援促進」の一環として、子どもたちに健全な成長に必要な食と職を体験する「こどもスマイリング・プロジェクト職業体験型食育プログラム」を提供しています。その一環として、10月26日、東京都大田区で「こどもフードエシカルマスター講座」が開かれました。
この講座には、ワタミグループ、WATAMIファーム、カミチクグループ、またSave Earth Foundation(SEF)などが協力し、子どもたちに持続可能な農業やエシカル消費について学ぶ機会を提供しました。参加者は21名で、このようなイベントを通じて地域と深い関係を築くことが目指されています。
収穫体験と食肉の学び
午前中は、子どもたちが有機農法に親しみながら、にんじん、さつまいも、落花生などを収穫する体験が行われました。ワタミファームのスタッフが、野菜の成長過程や収穫方法について説明し、参加者はその後自ら収穫した食材を使ったカレーライスをつくり、実際に味わいました。このような体験を通じて、食がどのようにして私たちの手に届くのかを学ぶことは、非常に貴重で意味深いものでした。
午後は、SEFの担当者が木の重要性についての講義を行い、千葉県森林組合からヒントを得た林業の世界を紹介しました。その後、参加者は山武市内から運ばれた間伐材を利用して、間伐材コースターやスプーンを作る体験にも挑戦しました。このような手作り体験は、自然と触れ合うことで、より一層「自然を大切にする心」を育てることを目的としています。
参加した子どもたちの声
体験を終えた子どもたちは、「初めての野菜収穫が楽しかった」「食べ残しをしないように気をつけたい」と感想を語り、自然とのふれ合いから得た思い出を語ってくれました。特に、普段目にすることのない大きな野菜に驚いたり、木工制作の難しさを感じたりした様子が見受けられました。
未来に繋がるエシカル消費
今回の講座を通じて、参加した子どもたちは持続可能な農業やエシカル消費の大切さを身をもって体験し、今後の生活に生かすことが求められます。SFAの百瀬則子さんは、「子どもたちが自然の恵みに感謝し、将来的に持続可能な社会の一員として活躍してほしい」と語りました。
このような貴重な体験を通じ、今後も「こどもスマイリング・プロジェクト」は、子どもたちに食や職の重要性を教え、持続可能な社会に繋がる取り組みを続けていくことを目指しています。